日本化学会

閉じる

トップ >イベント >カレンダー >化学技術基礎講座「知っておきたい化学プラントの基本原理、工業化プロセスの要諦を学ぶ-化学技術者のための化学工学-」

イベントカレンダー

講演会・シンポジウム

化学技術基礎講座「知っておきたい化学プラントの基本原理、工業化プロセスの要諦を学ぶ-化学技術者のための化学工学-」

主催:日本化学会産学交流委員会
会期:2017年12月18日(月)・19日(火)
会場:化学会館(東京都千代田区神田駿河台1-5)

主査:霜垣幸浩(東京大学・教授)

趣旨:ラボでの研究開発成果を工業化しようとする場合、単位操作、スケールアップといった化学工学の知識が重要になってきます。逆に言うと、工業化の概念のないまま研究を進めた場合、商業生産上の課題を抱えたプロセスや条件をひたすら追求するということにもなりかねません。本講座では、化学技術者に身に付けて欲しい化学プラントの基本原理を、化学工業における化学工学の意義や魅力を俯瞰する講座や主要単位操作の講座、エネルギーや環境など出口を意識した講座を交え多面的に解説します。また、化学工学を利用した最新のトピックスについても適宜ご紹介します。

対象:当該分野の化学的知識を基礎から学びたいと考える技術系新入社員。人事異動や配置転換、新規事業の開始等によって、新たに当該技術の知識獲得を目指す中堅技術者および研究者。化学企業への就職を希望する化学系学生。

参加費個人正会員(法人会員含む)25,000円、学生会員 10,000円、非会員 40,000円

 ※会期初日夕刻の懇親会費は無料、2日間の昼食代は上記参加費に含みます。
 ※請求書は申込受理通知メールに記載のURLより発行ください。
 ※開催翌月の月末までにお振込ください。

申込方法申込フォームよりお申込下さい。

募集人員:50名(10名より催行)

プログラム

12月18日(月) 10時00分~18時20分 (終了後懇親会)

10:00-10:10 挨拶、趣旨説明          霜垣幸浩(東京大学)

10:10-11:30 化学工学の基礎と活用例 ~吸着繊維を使った汚染水処理を例にして~          斎藤恭一(千葉大学)

東電福島第一原発では、メルトダウン事故から6年以上経った現在でも汚染水の処理が続けられています。わたしたちの研究室では放射性のセシウムやストロンチウム除去用吸着繊維(組み紐)をベンチャー企業と協力して製造し、現場の一部に供給しています。そのときに。「何kgの吸着繊維を、何日間、汚染水に浸せばいいんだ?」という設計論が現場から求められました。これに応えるための化学工学的アプローチを通して化学工学の考え方を理解してもらいたいと思います。

11:30-11:40 インキュベーションタイム

11:40-13:00 環境配慮プロセス設計講座 -化学プロセスの環境影響評価と設計-          杉山弘和(東京大学)

化学プロセスは、原料から目的製品を製造するために、反応や分離など様々な単位操作や制御装置を組み合わせたシステムです。その設計においては、原料から製品への転換効率を最大にし、スチームなどのユーティリティ消費を最小にし、さらに運転性、安全性を確保しなければなりません。近年は、廃棄物や温室効果ガス排出の削減など環境配慮設計も欠かせない視点となっています。本講座では、化学プロセスおよび製品の環境影響評価の考え方やそれを考慮した設計方法を学びます。

13:00-14:00 ランチミーティング

14:00-15:20 装置内輸送現象の基礎          羽深 等(横浜国立大学)

反応装置を取り扱う化学工学の基礎として輸送現象を紹介し、その捉え方を解説 します。そして、輸送が分かれば、目指す現象と為すべき操作の本質を把握できることを説明します。主な内容は次の通りです。(1)輸送現象とは、(2)法則(流れ、熱、物質の輸送)、(3)流れ(粘度と慣性、層流・乱流) 、(4) 熱(対流・伝導・放射・反応熱)、(5)物質の動き(対流・拡散・消費・生成) 、(6)反応装置内諸輸送現象の解析例・設計例と活用例。

15:20-15:30 インキュベーションタイム

15:30-16:50 粉体の取扱いと粒子物性,粉体特性の基礎      後藤邦彰(岡山大学)

化学プロセスでは粉(こな)や粒(つぶ)の状態で固体材料を扱う場合が多く,その取扱いはプロセスを安定に操作,制御する上で重要となります。本講座では,粒子状物質の取り扱いの考え方と,取り扱う上で基礎となる粒子径分布を中心とした粒子状物質の物性,および,固体粒子が集合体となったときの粉体特性の基礎について講じます。

16:50-17:00 インキュベーションタイム

17:00-18:20 攪拌・混合操作の基礎         上ノ山周(横浜国立大学)

撹拌・混合は、化学プロセスの心臓部である反応器の成否を握る操作です。同操作に関する基礎事項から始め、撹拌装置のスケールアップ設計に係わる基本的な考え方までを講じます。基礎項目は、各種翼の形状とそれらの流動状態・フローパターン、撹拌所要動力、混合過程・混合度の定量的な取り扱いの順で進めます。スケールアップについては、均相系を対象としますが、非ニュートン流体を対象とした場合の典型的な取り扱い方についても解説します。

18:30-19:30 懇親会

12月19日(火) 9時00分~17時00分

09:00-10:20 反応⼯学講座          霜垣幸浩(東京⼤学)

「反応」は化学品製造プロセスの中核となる単位操作であり、⼯業化の成否の鍵を握るものです。本講座では、バッチ/連続、管型/槽型、押し出し流れ/完全混合といった反応器の基本理論を解説するとともに、ラボでの反応の特徴を踏まえた反応形式の選定等、実践に役⽴つ知識や最新のトピックスについて紹介していきます。

10:20-10:30 インキュベーションタイム

10:30-11:50 分離プロセス講座 -膜分離技術の基礎と応用    中尾真一(工学院大学)

時間、コストの制約がある工業プロセスでは、収率100%という反応条件は想定しがたいものです。そこで目的物を効率よく入手するために分離という単位操作が必要となってきます。本講座では、多くの分離単位操作のなかから代表的省エネルギー分離単位操作である膜分離プロセスを取り上げ、その体系を学ぶとともに、効率よく低エネルギーで分離するポイントについても学ぶことで、低コストプロセスの設計力の習得を目指します。

11:50-12:40 ランチミーティング

12:40-13:40 蒸留の基礎          橋谷元由(化学工学会)

反応によって製品を作る場合、必ず副生物が生成されます。また、製品中には未反応の原料も含まれますので、化学プロセスにおいてこれらの混合物から製品を分離することは極めて重要な操作です。分離操作には蒸留、吸収、吸着、抽出、晶析、膜分離などありますが、化学プラントの分離操作の中で蒸留は7~8割を占めております。蒸留の原理、蒸留計算、蒸留塔の設計の基礎についてお話しします。

13:40-13:50 インキュベーションタイム

13:50-15:10 晶析操作の基礎と応用         松岡正邦(東京農工大学)

主に溶液から結晶性の粒子群を取り出す晶析操作は、狭い粒径をもつ粒子群の製造目的以外にも、高度精製や多形の制御などの目的で多くの産業分野で用いられています。これらに共通するのは固液平衡関係の理解と過飽和状態の溶液の取り扱いです。実例を交えて晶析操作のこれらの基礎事項を中心に学び、最後に最近の話題を紹介します。

15:10-15:20 インキュベーションタイム

15:20-16:40 スケールアップ講座      渡辺和則(株式会社クラレ

研究の工業化はスケールアップそのものです。単に器を大きくするだけでもスケールアップの技術が必要ですが、工業化はそれにとどまらず、方式や手段の変更さえも要求することがあります。研究を商業生産へと進展させるためには、化学反応や単位操作等の知識を背景に工業化の概念を持った研究者であることが望ましく、自らがプロセスの組立やその解析を実行できることです。本講座では、その基礎となる部分を具体的な事例で学びます。

16:40-16:50 インキュベーションタイム

16:50-17:00 まとめ          霜垣幸浩(東京大学)

会期 2017年12月18日(月)・19日(火)
行事名 化学技術基礎講座「知っておきたい化学プラントの基本原理、工業化プロセスの要諦を学ぶ-化学技術者のための化学工学-」
会場 化学会館
連絡先 日本化学会企画部 担当:坂下/矢部/鷺谷
E-mail: sangaku@chemistry.or.jp
電話03-3292-6163
URL https://event.csj.jp/form/view.php?id=213151