主催:日本化学会産学交流委員会
会期:2021年2月24日 13時~
趣旨:地球温暖化対策のためには、CO2排出量の少ないエネルギー資源への転換、省エネ、CO2分離・回収技術開発に加えて、CO2を有用な化合物へと変換する触媒技術の開発が注目を集めている。特に近年、熱・電気・光等を利用したCO2変換に関わる触媒技術が開発され、種々の有用化合物への変換が可能になっています。本フォーラムでは、実現可能な最新の技術開発動向および学における最新の研究事例の最前線を紹介します。
参加費:R&D懇話会個人会員 6,000円、R&D懇話会法人会員 6,000円(2020年度R&D懇話会無料参加券がご利用できます)、
日本化学会個人会員 9,000円、日本化学会法人会員 9,000円、非会員 12,000円
※R&D懇話会法人会員は こちら 、日本化学会法人会員企業一覧は こちら よりご確認ください。
※懇親会費は無料
申込方法:チケット申込サイト「Peatix」よりお申込みおよび事前決済を行ってください。
詳細はリンク先にてご確認ください。
https://tech-forum14.peatix.com
プログラム
究極のCO2削減は炭素循環しかない。欧州では、CO2を用いたメタン、メタノールの製造技術が開発されている。更に、コンパクトなFT合成やTIGASプロセスによる液体燃料合成プロジェクトが動き始めた。空気中のCO2の捕集やCO2フリーの水素製造技術も開発されつつある。CO2削減量の大きいテーマで2040年頃までに開発可能な技術開発が優先して開発されているように思える。CO2を用いた化学品の製造はメタノール又はDMEを経由するのが実際的である。廃プラや都市ごみのガス化による合成ガスの利用はカーボンゼロへの戦いの前哨戦と言える。触媒からみる最新のCO2利用技術の開発動向を紹介する。
パラキシレンはPET、ポリエステル繊維の主要原料であり、従来石油から製造されている。我々はCO2と水素からメタノール、ジメチルエーテル、オレフィン、ベンゼン、キシレンを通過して、一段でパラキシレンを選択的に合成できるカプセル触媒を開発し、世界初の技術としてカーボンフリーなパラキシレンの直接合成に成功した。企業五社と2028年までの商業化を目指している。
メタンのCO2リフォーミングは天然ガス田等に含まれるCO2を原料として直接利用できるため有用な反応であるが、一般に触媒上での炭素析出による活性低下や反応器の閉塞が問題となっている。本発表では当研究室で着目してきたコバルトを主金属とした担持触媒に関して、活性測定と反応中オペランド測定を組み合わせた実験結果と、密度汎関数計算を利用した原子レベルでの活性点構造の理解を議論する。
CO2を還元的に資源化する方法は、太陽光エネルギーから直接的に還元力を得る方法、水素を還元力として使用する方法、ならびに再生可能エネルギー由来の電気エネルギーを還元力として使用する方法(電解還元法)、の3つの型に大きく分類することができる。本講演では、C2化合物以上の有機物を得ることの出来る電解還元法について、その特徴を概説すると共に、最近の我々の成果を紹介する。
可視光応答型光触媒による二酸化炭素の還元的固定化は、温室効果ガス削減と炭素資源確保の観点から重要である。本講演では、可視光吸収能をもつ固体材料と分子を融合させた新しい光触媒系について、最近の我々の成果を紹介する。
会期 | 2021年2021年2月24日 |
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行事名 | 第14回 技術開発フォーラム:CO2利用のための触媒技術の動向と展望 |
会場 | オンライン(Zoom) |
連絡先 | 日本化学会企画部 高塚/河瀬 sangaku@chemistry.or.jp |
URL | https://tech-forum14.peatix.com/ |