日本化学会 第86春季年会(2006)参加登録申込要項
第86春季年会実行委員会

会 期 平成18年3月27日(月)〜3月30日(木)4日間
会 場 日本大学理工学部船橋キャンパス(千葉県船橋市習志野台7-24-1)


日本化学会第86春季年会(2006)は,平成18年3月27日(月)〜30日(木),日本大学理工学部船橋キャンパスにおいて開催されます。
多くの会員の皆様が,本年会にご参加下さいますようお願い申し上げます。
 なお、前年会より講演予稿集をCD-ROMで発行しております。このCD-ROMは2枚組(予定)で従来の第1分冊と第2分冊の予稿と講演プログラムを収録します。CD-ROMは予約に限り事前に送付します。
 また、本年会では講演(口頭発表)時の機材として、液晶プロジェクターまたはOHC(書画カメラ)が使用可能です。なお、液晶プロジェクター使用の際は、PCをご自身でご準備下さい。また、液晶プロジェクターを使用する場合でも、機材トラブルに対応するために発表内容のハードコピーをお持ちいただきます。機材使用の注意事項は、講演番号通知同封の書類もしくは化学会ホームページ(http://www.csj.jp/)をご覧下さい。

参加予約等申込締切:平成18年2月28日(火)(2月1日(水)より受付開始)
(懇親会参加予約等含む)
参加費等振込締切:平成18年3月1日(水)



1.参加登録の申込方法

参加登録方法は,予約申込当日登録がありますが,当日の混乱を避けるため、できるだけ予約申込(2月28日締切)により参加登録をお済ませ下さい。

(1)予約申込方法

 予約申込はWeb上でのみ受け付けます。
 予約申込受付期間:開始2月1日(水) 〜 締切2月28日(火)
 日本化学会ホームページ(http://www.csj.jp/)上の参加予約申込フォーム(http:// www.csj.jp/nenkai/ )を使用して申込をしてください。パスワードは、「化学と工業」10月号 P1251 をご覧下さい。
 Web上の「参加予約申込フォーム」を使用できない場合は、2月17日までに事務局にお問い合わせ下さい。

 @参加申込受理番号の通知および確認
 Webで参加予約申込が完了すると、画面上に参加申込受理番号、修正のためのパスワード、申込内容がそれぞれ表示されます。また、自動的に電子メールでも受理通知を発信します(参加申込受理番号および参加予約申込内容の一部を確認のため返信)ので、必ず内容を確認してください。なお、連絡はすべて日本語で行われます。
 
 A参加費等の支払いと締切日
 参加申込受理番号(Web上で発行)、金額、申込者の氏名、住所、郵便番号と電話番号を本号綴じ込みの専用振替用紙にご記入のうえ、郵便局にてお振り込み下さい。締切は3月1日(水)消印有効といたします。締切日以降のお振り込みについては参加証等の事前発送は行いませんので予めご了承下さい。

 BWeb申込の暗号化
 本年会のWeb上での申し込みは、SSL(セキュア・ソケット・レイヤー)による暗号化通信を標準で利用します。これにより、化学会Webサーバ/申込者ブラウザ間の通信を保護します。なお、所属機関によっては、FireWallの設定によりSSLによる暗号化通信が利用できない場合があります。その際は、所属機関のネットワーク管理者とご相談ください。
 SSLそのものについての質問には、実行委員会では一切お答えできませんのでご了承ください。参考となるURLをご紹介します。
Toriton, Inc. http://www.trustlogo.co.jp/

(2)参加登録費 (講演予稿集全分冊のCD-ROM1セット分を含む)
 (注)本年会も講演予稿集はCD-ROMと冊子体(各分冊500冊限定)で発行します。
    参加登録費には講演予稿集CD-ROM1セット分を含み、予約申込の方に限り参加登録証とともに予稿集CD-ROMを事前に送付します。

予約申込:正会員12,000円,学生会員 4,000円,教育会員 5,000円,
       アドバンスト・テクノロジー・プログラム講演者12,000円,
       非会員24,000円,個人正会員割引(*1) 9,500円,
       学生会員割引(*2) 3,500円,
       教育会員割引(*3) 5,000円,
当日申込:正会員14,500円,学生会員 5,500円,教育会員6,500円,
       アドバンスト・テクノロジー・プログラム講演者14,500円,
       非会員25,500円,個人正会員割引(*1) 9,500円,
       学生会員割引(*2) 3,500円,
       教育会員割引 (*3) 6,500円。
   (*1)60歳以上で、有給の職業に就いていない方
   (*2)学部入学後3年以内の方
   (*3)学生の方
   (化学と工業2005年10月号1257頁掲載)

(3)予稿集代(冊子体のみ)
上記(1)の参加登録費とは別に、予稿集(冊子体)を希望する場合の代金1冊分です。各分冊とも500冊限定。
  予約申込: 5,000円(送料含む)。
  当日申込: 5,000円。(残部がある場合のみ)
  (注)会期後 6,000円(送料含む)で受け付けます。(残部がある場合のみ)

(4)予稿集収録内容
(CD-ROM)
プログラム 「化学と工業」3月号に掲載するプログラムを収録します。
 第1分冊 1.化学教育・化学史,2〜4.物理化学,5.無機化学,6.錯体・有機金属,11.分析化学,13.触媒,14.コロイド・界面化学15.材料化学,16.材料の機能,17.材料の応用,19.エネルギー,20.環境・グリーンケミストリー,地球・宇宙化学, 21.理論化学・計算化学,T1〜T6.アドバンスト・テクノロジー・プログラムの各部門の講演および関連の特別企画講演(F.を参照)の予稿。特別講演の予稿。研究発表者索引。
 第2分冊 7〜8.有機化学,9.天然物化学,10.生体機能関連化学・バイオテクノロジー,12.高分子,18.資源利用化学,22.有機結晶,の各部門の講演および関連の特別企画講演(F.を参照)の予稿。特別講演の予稿。研究発表者索引。

(冊子体)
上記のCD-ROMからプログラムをのぞいたもの。掲載内容はそれぞれの分冊に準じます。

(5)予稿集発行予定日 3月13日(月)

(6)参加費等振込締切日 3月1日(水)(消印有効)
 予約申込をされた方には,3月13日以降順次、郵便または宅配便にて参加登録証等をお届けします(最終発送3月16日頃)。なお,期日を過ぎたお振り込みに関しましては、対応いたしかねますので予めご了承下さい。

(7)参加登録費等の領収書は郵便局が発行する受領証をもって替えさせていただきます。化学会発行の領収書が必要な方は、郵便局発行の受領証を添えてお申し出ください。

(8)見積書,納品書,請求書等は,原則として発行いたしませんが,特に必要な方は,事務局宛ご請求下さい。


2.懇親会の予約申込方法

 懇親会の予約申込を希望される方は,化学会ホームページ(http://www.csj.jp/)上の参加予約申込フォーム(http://www.csj.jp/nenkai/ パスワードは、「化学と工業」10月号 P1251 をご覧下さい)を使用して申込をし、本号綴じ込みの郵便振替用紙(参加登録と同じ)を用いてお振り込み下さい。
 (1)日 時 3月28日(火)18時から(年会2日目)
    会 場 日本大学理工学部船橋キャンパス(千葉県船橋市習志野台7-24-1)
 (2)懇親会参加費 5,000円。

3.東葉高速鉄道割引乗車票の予約と販売

 会場への交通として東葉高速鉄道がありますが、本年会では東葉高速鉄道様のご協力により下記区間の往路分(片道)割引乗車票の予約販売を行います(ただし参加予約および懇親会予約者のみ)。希望される方は、化学会ホームページ(http://www.csj.jp/)上の参加予約申込フォーム(http://www.csj.jp/nenkai/ パスワードは、「化学と工業」10月号 P1251 をご覧下さい)を使用して申込をし、本号綴じ込みの郵便振替用紙(参加登録と同じ)を用いてお振り込み下さい。
(1)区間 西船橋駅〜船橋日大前駅(会場最寄駅):350円(通常運賃:490円)
       東葉勝田台駅〜船橋日大前駅(会場最寄駅):250円(通常運賃:350円)
 なお、当日は会場内で上記の割引乗車票の販売を行います。販売時間や場所など詳細は化学と工業3月号および化学会ホームページ(http://www.csj.jp/)にてお知らせいたします。
4.無線LANサービスについて

 第86春季年会においても校舎内(休憩室など)にて自由に無線LANを利用できるよう計画しております。使用方法などについては化学会ホームページ(http://www.csj.jp/)または化学と工業3月号に掲載いたします。

5.展示会・広告

 付設展示会への出展および講演予稿集への広告掲載取り扱いを化学工業日報社に委託しました。
 資料等ご希望の方は,下記宛ご請求下さい。
 103-8485 東京都中央区日本橋浜町 3-16-8  化学工業日報社 事業局 TEL(03)3663-7931 FAX(03)3663-2330
 電子メール n_doutsu@chemicaldaily.co.jp

6.宿泊・交通について

 本実行委員会では、宿泊・旅行等の斡旋は致しませんので、各自の責任において手配をしてください。
 春休みの旅行シーズンでもありますので、早めの準備をお勧めします。

7.アドバンスト・テクノロジー・プログラム(ATP)

(3月27日(月)・28日(火))

第85春季年会で好評をいただきました「化学の応用」、「実用化」、「事業化」を中心とする産学連携のためのプログラム(Advanced Technology Program: ATP)を引き続き行います。主に産業界の研究者・技術者による活発な会場つくりを企画します。
今回の討論主題は「デジタル社会を支える材料化学」で、6つのセッションで行います。
(基調ならびに招待講演者は11月18日現在のものです。)

T1.「半導体用材料・実装用材料の開発最前線」
キーワード
A.リソグラフィー材料,B.層間絶縁材料,C.エッチングガス・化学研磨材料,D.実装用材料,E.その他
セッションオーガナイザー
岡崎信次(ASET EUV技術研究部 部長),大場隆之(東大産学連携本部 特任教授),堀 勝(名大工 教授),青柳昌宏(産総研 エレクトロニクス部門 高密度SIグループ グループリーダー)

 デジタル社会を支えるエレクトロニクスデバイスは日々進歩し続けており、それを可能とする為の半導体や実装部材に用いられる新規な材料開発が強く求められている。しかしながら、材料開発を行う化学メーカーの立場から見ると部分的には開発の動向が理解できても、その将来像・全体像はなかなか理解しがたい所がある。そこで、本セッションでは@リソグラフィー材料、A層間絶縁材料、Bエッチングガス・化学研磨材料、C実装用材料の4つのサブセッションに分け、将来像・全体像を分かり易く解説する基調講演・招待講演を中心に、大学・企業の各研究機関から最新の研究発表を行って頂く事で、それぞれの分野での開発動向を知り、材料化学の観点から議論出来る場としたい。
基調講演
○Cu配線用ポーラスlow-k膜の構造設計(半導体先端テクノロジーズ(Selete) プログラムマネージャー)小林伸好
○3次元実装技術(九工大マイクロ化総合技術セ 教授)浅野種正
招待講演
○液浸露光とは?(ニコン 精機カンパニー 開発本部 第一開発部 主幹技師)亀山雅臣
○液浸対応のレジスト材料に求められる課題(東京応化工業開発本部)○安藤友之・遠藤浩太郎・内海義之・大森克実
○次世代ArF液浸リソグラフィ用高屈折率液体(JSR 電子材料事業部 電子材料部 参事)稗田克彦
○化学増幅型レジストの反応機構と解像限界(阪大産研 助教授)古澤孝弘
○ラインエッジラフネスの解析(日立製作所 中央研 ULSI研究部 主任研究員)山口敦子
○EUVリソグラフィー技術(超先端電子技術開発機構(ASET) EUV研究室 室長)西山岩男
○電子線リソグラフィー技術(半導体先端テクノロジーズ(Selete) 第2研究部 プログラムマネージャー)有本 宏
○電子線リソグラフィー用レジスト材料技術(富士写真フイルム 半導体材料研 主任研究員)水谷一良
○ナノインプリント技術(兵庫県立大高度産業科学技術研 教授)松井真二
○半導体材料の開発最前線への対応(次世代半導体材料技術研究組合(CASMAT)研究部 研究次長)吉田輝男
○Cu/Low-kモジュールの現状と課題(東芝セミコンダクター社 プロセス技術推進センター 開発第5部 部長)依田 孝
○シーズ・ニーズを考慮した半導体用化学材料の供給(高純度化学研究所 管理本部部長代理)松本 浩
○ULSI絶縁膜エッチングにおける微細形状制御(日立製作所中央研究所先端技術研究部 主任研究員)伊澤 勝
○Porous Low-K材を用いたEtch/Ashプロセス(東京エレクトロンAT V2プロジェクト 要審プロセスグループ)田原 滋
○ポーラスLow-k膜のCMP技術(超先端電子技術開発機構半導体MIRAIプロジェクト 研究員)石川 彰
○シリコンインターポーザパッケージ技術−高周波伝送特性評価(大日本印刷 研究開発セ 電子システム研)山口政隆
○PALAP(R)技術を使った新規な半導体パッケージ基盤(デンソー生産技術部 主幹)近藤宏司
○Si貫通電極を形成した積層チップ間の常温接続技術(日立製作所 機械研 第三部 室長(主任研究員))田中直敬

T2.「ディスプレイ用材料の開発最前線」
キーワード
A.LCD用材料,B.PDP用材料,C.OLED用材料,D.FED用材料,E.電子ペーパー,F.その他
セッションオーガナイザー
内田龍男(東北大院工 教授),上野山 雄(松下電器産業 先端技術研・映像デバイス開発セ 所長),豆野和延(三洋電機 部品デバイスグループ デイスプレイ本部 OLEDビジネスユニット OLED技術部 部長),奥田荘一郎(三菱電機 先端技術総合研 FEDプロジェクトグループ プロジェクトグループマネージャー),平倉浩治(リコー 技師長 研究開発本部 基盤技術研 所長)

 フラットパネルディスプレイ(FPD)中心にした技術革新は著しく、ディスプレイ市場の構造は激しく変わらんとしている。中でも液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)などのフラットパネルディスプレイは、中核の商品としてこの市場拡大に重要な役割を果している。さらに、次世代FPDとして有機EL(OLED)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)などの研究開発も活発に行われ、新しい商品が期待されている。また、LCDとPDPに次ぐ第三の大画面のテレビとして、リアプロジェクションテレビが脚光を浴びつつある。一方、従来の紙媒体の代替として、また曲げられるディスプレイとして「電子ペーパー」の研究も活発に研究され、様々な方式が提案され、一部は製品として既に上市されるに至っている。本セッションでは、上記の注目される5種類のディスプレイのセッションを設け、各ディスプレイの現状と技術課題、さらにそれらを支えるデバイスや部材である各種の有機、無機、高分子材料の最新技術などの進歩を発表し討論する。革新的な技術の創生に向けた議論の場を提供すべく、新技術の芽となるものから実用技術の最新動向まで、広くテーマを募集する。
招待講演
○液晶テレビの現状と将来展望(シャープ ディスプレイ技術開発本部 本部長)村松哲郎
○高速応答OCB液晶表示技術とその応用展開(仮題)(東芝松下ディスプレイテクノロジー 開発セ 表示技術開発部 グループ長)分元博文
○リアプロジェクターの最新動向(日本放送協会 放送技術研 材料基板技術 主任研究員)菊池 宏
○視野角拡大フィルムWVの進化と発展(富士写真フイルム フラットパネルディスプレイ材料研究 主任研究員)伊藤洋士
○プラズマテレビにかけた夢(東大生産研・富士通研究所 客員教授)篠田 傳
○カラーPDPの最新動向(パイオニアプラズマディスプレイ PDP開発セ エグゼクテイブエキスパート)布村恵史
○MgO保護膜の電子物性(東大生産研 客員助教授)梶山博司
○電子輸送材料の開発(仮題)(チッソ石油化学 五井研 研究第2セ チームリーダー)内田 学
○有機りん光素子のデバイス物理−電荷注入、再結合から失活過程まで−(九大未来化学創造セ 教授)安達千波矢
○高分子有機EL材料(シャープ ディスプレイ技術開発本部 機能デバイス研 副所長)向殿充浩
○ITOインクを用いた新規CNT-FEDカソードの形成とその特性(ソニー マテリアル研 シニアリサーチャー)室山雅和
○FED開発の現状(双葉電子工業商品開発セ 技師長)伊藤茂生
○カーボンナノチューブの選択成長とFE特性(信州大工 教授)遠藤守信
○電子ペーパ−最前線−表示技術の動向(千葉大工 教授)北村孝司
○電子ペーパー材料技術の現状と将来(リコー 研究開発本部 先端技術研 表示技術研究室 室長)近藤 均

T3.「エネルギー変換材料・環境材料の開発最前線」
キーワード
A.リチウム電池,B.燃料電池,C.電池一般,D.キャパシター,E.有機系太陽電池,F.光触媒,G.その他
セッションオーガナイザー
金村聖志(首都大院工 教授),宇恵 誠(三菱化学科学技術研究セ R&TD事業部門 電池材料研 所長),中野義彦(東芝 研究開発セ 先端機能材料ラボ 主任研究員),錦谷禎範(新日本石油 研究開発本部 中央技術研 副所長),吉武 優(旭硝子 中央研 統括主幹),橋本和仁(東大先端研 所長)

 本セッションは、「エネルギー変換」と「環境材料(光触媒)」をキーワードに、幅広くいろいろな材料や新システムについて議論を行う。
 現在、急速なモバイル機器の高機能化等による電力消費量の増大や環境負荷の低減などの理由から新しい高性能のエネルギー変換デバイスが求められており、研究開発 が盛んに行われている。そこで、「エネルギー変換」に関するサブセッションでは、材料開発、電池アセンブリング技術、デバイス等の提案を幅広く議論し、企業間の情報交換、あるいは産学連携のきっかけとなるような発表の場とする予定である。
 「環境材料」では、今回は、日本発の技術であり既に実用化のステージにある「光触媒」にフォーカスし、実用化の現状とさらなる技術展開について議論する予定である。
 基調講演は「エネルギー変換」と「環境材料(光触媒)」の分野のリーダー的存在の方々に、招待講演は企業や大学の第一線で活躍されている方々にお願いし、活発な討論を行いたい。一般講演では、企業、大学、研究所からの多くの発表を期待している。

基調講演
○次世代太陽電池の可能性と課題(京大エネ理工 教授)吉川 暹
○高分子型燃料電池の開発現状と課題解決に向けて(山梨大クリーンエネルギー研究セ 教授・センター長)渡辺政廣
○モバイル機器用電池の開発動向(ソニーマテリアル研 所長)西 美緒
○光触媒産業界の現状と期待する技術(光触媒製品フォーラム会長・太陽工業 取締役)能村 卓
招待講演
○ハイブリッド電気自動車など用のリチウムイオンポリマー電池の開発状況(韓国LG化学 モバイルエナジー研 所長)○金 明煥・(同 次長)劉 智相
○高出力用電気二重層キャパシタの開発(旭硝子 中央研 主管研究員)吉田直樹
○p-i-n接合を持つ有機固体太陽電池(阪大院工 助教授)平本昌宏
○新コンセプト有機薄膜太陽電池と材料開発(京大エネ理工 客員教授)上原 赫
○FC-CubicにおけるPEFCの先端基盤研究(産総研 固体高分子形燃料電池先端基盤研究セ)長谷川 弘○岩下哲雄
○DMFC用電極触媒開発における諸問題(仮題)(信州大繊維 教授)高須芳雄
○携帯機器用燃料電池開発の現状と今後の課題(仮題)(日本電気基礎研 CNT応用研究センター長)久保佳実
○固体電解質形燃料電池(SOFC)の低温作動化(九大院工 教授)石原達己
○高出力型蓄電素子の開発(旭化成新事業本部・KRI)○吉野 彰・津端敏男・奥田倫子・佐竹久史・森 嗣朗・矢田静邦
○光触媒防汚・抗菌・防カビ機能を持つ建材開発(東陶機器 執行役員 総合研 所長)佐伯義光
○建築材料用光触媒コーティング材の開発と応用(松下電工 先行技術開発研 機能材料研究室長)高濱孝一
○太陽光を使って水から水素を製造する光触媒(東理大理 教授)工藤昭彦
○可視光応答型光触媒材料の設計と合成(東大院工 助手)入江 寛

T4.「光学材料の開発最前線」
キーワード
A.光情報処理材料,B.光通信材料,C.その他
セッションオーガナイザー
戒能俊邦(東北大多元研 教授)

 光学材料開発の進展は近年目覚ましいものがあり、光変調素子、光スイッチ素子、受・発光素子、光ファイバ、光導波路、ディスプレー、情報処理用分子素子などなど、実用化に向けた開発とともに、これらの高性能化に向けた研究開発が進められている。この背景には、ブロードバンドの進展に対応するため、光を用いた各種信号の伝送・処理の必要性が高まっていることがある。特にオフィスや一般家庭などを含めた幅広い分野で光情報伝送・処理を可能とするデバイスは、経済性に優れることが必須である事から、有機・高分子材料を用い、簡易作製手法によるデバイス化に関心が高まっている。
 本セッションではこのような広い意味での情報伝送・処理用光学材料について、最先端の研究開発を行っている方々の招待講演、依頼講演をもとに、本分野の現状と将来について議論できる場を提供する。

基調講演
○有機結晶:光学材料としての実用化への挑戦(東北大多元研 所長)中西八郎
招待講演
○チューナブルフォトニック結晶(島根大プロジェクト研究推進機構・阪大先端科学イノベーションセ)吉野勝美
○ボードレベル光配線実現のための光ピンと自己形成導波路(東海大電子情報 教授)三上 修
○ウエットプロセスによる高効率有機ELとポリマー光リンクの形成(阪大先端科学イノベーションセ 教授)大森 裕
○オプトエレクトロニクス・フォトニクス用有機材料(福井工大環境・生命未来工学 教授)城田靖彦
○搬送波包絡位相安定超短パルスによる二次非線型材料制御(東大院理 教授)小林孝嘉
○光通信用平面導波路型光デバイス技術(日本電信電話 NTTフォトニクス研 部長)杉田彰夫
○光波回路への適用を目指した含フッ素ポリイミド光学材料と光学部品(東工大院理工 助教授)安藤慎治
○チタニアナノ粒子を使った光電変換素子(九工大院生命体工学 教授)早瀬修二

T5.「プリント・ストレージ材料の開発最前線」
キーワード
A.ノンインパクトプリント(1.インクジェット材料,2.電子写真材料,3.感熱材料,),B.光ストレージ材料,C.その他
セッションオーガナイザー
鈴木 鋭一(キヤノン 材料技術研 材料技術第二研究部 部長)、中山 幸治(巴川製紙所 画像材料事業部 化成品ユニット長)、五十嵐 明(富士写真フイルム デジタル&フォトイメージング材料研 研究部長)、川田善正(静岡大工 教授)

 銀塩写真に始まり、銀塩写真に匹敵するインクジェットや色素熱転写プリンティング技術、電子写真による高画質・高解像度の画像形成技術、ブルーレーザーやホログラム技術による大容量情報のストレージなどの記録技術は、近年、デジタル技術の飛躍的な普及に伴い、その進展は目覚しいものがある。今後も、新たなニーズに合った最先端の記録技術が求められている。本セッションでは、記録材料技術の基礎研究から製品化にいたるまでの幅広い技術に関して研究報告を募集する。
基調講演
○プリント技術の拡がりと将来性 ―材料の役割―(信州大繊維 教授)阿部隆夫
○電子写真の状況と今後の展開(日本画像学会学会長、キヤノン顧問)高橋 通
招待講演
○インクジェットヘッド技術の進化(キヤノン インクジェット事業本部 インクジェット技術開発センター 担当部長)中島一浩
○フォトグレードインクジェット用紙の技術トレンド(コニカミノルタフォトイメージングフォト事業部開発部 メディア開発グループリーダー)大林啓治
○インクジェット技術の産業用途への新たな展開(ザール日本代表)太田徳也
○進化し続ける電子写真技術(キヤノン 化成品事業本部 電子写真技術開発セ 電子写真基盤技術開発部 部長)西村克彦
○ケミカルトナーの技術動向(コニカミノルタビジネステクノロジーズ 化成品事業本部 化成品開発セ 第2開発部 課長)神山幹夫
○サーマル方式による医療画像出力(富士写真フイルム デジタル&フォトイメージング材料研 主任研究員)原 敏雄
○製品アーキテクチャ論に基づく国際競争力の分析と日本企業の事業戦略-DVDの国際標準化に見る新たな勝ちパターンを求めて-(東大COEものづくり経営研究セ 特任研究員)小川紘一
○単一分子フォトニクスが拓く次世代光メモリ(九大院工 教授)入江正浩

T6.「未来材料」
キーワード
A.機能材料(ナノ材料含む)、B.その他
セッションオーガナイザー
赤木和夫(筑波大学際物質科学研究セ 教授)、谷垣勝己(東北大院理 教授)

 本セッションは、「高機能」、「ナノ」をキーワードに、幅広く、奥の深い分野をひとつの「未来材料」という括りで構成する。前記5つのセッションでは「デジタル社会を支える化学材料」の開発最前線の現状を取り上げているのに対し、本セッションは「未来材料」ではあるが、実用化を目指した研究開発テーマを対象としている。したがって、日本の将来の化学産業を支える産学連携テーマとしては最も重要なセッションであると言えるかもしれない。本セッションでは基礎研究から応用開発までの全てのステージを含んでおり基礎研究者から応用研究者まで広くテーマを募集する。
基調講演
○有機薄膜・界面の構造と電子状態(名大院理 教授)関 一彦
○ソフトマターエレクトロニクス創成のための材料研究(九大院総合理工 学府長)筒井哲夫
招待講演
○薄膜界面制御と電界トランジスタ(東北大金属材料研 教授)岩佐義宏
○炭素系およびボロン系多孔性物質の機能探索研究(東北大院理 教授)豊田直樹
○有機金属重縮合によるパイ共役ポリマーの合成と得られたポリマーの構造、物性、機能(東工大資源研 教授)山本隆一
○水素結合に基づくアセチレン系らせん高分子(京大院工 教授)増田俊夫


8.会期中の企画講演

A.市民公開講座 そこが知りたい!〜身のまわりの化学〜環境問題から生活習慣病の予防まで
(3月27日(月)午後)

 日本化学会第86春季年会(2006)実行委員会では、日本大学における春季年会会期中の3月27日(月)午後1時30分から、恒例の一般市民の方々を対象とする「市民公開講座」を下記の内容で企画いたしました。今回は市民の方々の生活に密接に関連した身近な話題を、化学、生物学、環境科学等の専門の先生方にやさしくお話していただきます。どの先生もそれぞれの分野でご活躍の著名な先生方ですので、十分楽しんでいただける半日になると思います。ふるってご参加ください。
1.アスベスト問題−リスクをどう理解するか(国連大 副学長)安井 至
2.人工筋肉と高齢化社会(イーメックス 代表取締役社長)瀬和 信吾
3.夢の青いバラを目指して(サントリ−先進技術応用研 主任研究員)水谷 正子
4.犯罪捜査とDNA型鑑定(聖マリアンナ医科大 客員教授)瀬田 季茂
5.発芽玄米で生活習慣病を予防できる。(ファンケル中央研 所長)辻 智子

B.学術研究活性化委員会企画シンポジウム
(3月29日(水)午後)
1.最新のクロスカップリング
 クロスカップリングの発見以来30年余が経過した。年月を経て,この有機金属化合物を用いる分子構築反応は,より一層有用性・重要性を増し,我が国の化学者が発展に寄与した部分は極めて大きい。本反応のフロンティアの中核的研究者による講演で,歴史的経緯・最新の動向・これからの発展を学ぶ機会にしたいと考える。
1.企画説明(京大院工)大嶌幸一郎
2.芳香族フッ化物のクロスカップリング反応:ニッケル触媒とパラジウム触媒の比較(理研フロンティア研究)玉尾皓平
3.クロスカップリング反応における課題と解決策(京大院工)檜山爲次郎
4.有機ホウ素化合物によるクロスカップリング反応(北大院工)宮浦憲夫
5.ビスアリル金属錯体を触媒活性種とするクロスカップリング反応(阪大院工)神戸宣明
6.クロスカップリング反応の将来展望(京大院工)大嶌幸一郎

(3月29日(水)午後)
2.生物燃料電池の新展開
 「表面・界面と先端材料」の中で、燃料電池は、その中心的な話題を形成している。この燃料電池の最近の進歩の中で、特にホットな話題の一つとして、生物燃料電池が世界的に急速に注目を浴びている。生体反応と同様の反応を利用した燃料電池の構成は、1)生体反応類似のグルコースなどのバイオマス関連物質を用いた燃料電池、2)酵素反応のような生体反応を利用した燃料電池、3)生物燃料電池の応用(生体埋め込み型の医療関連応用、モバイル型電池としての応用、環境保全を志向した、エネルギー源としての生物燃料電池など)などに分類できるが、いずれも安全で大量にあるバイオマス資源を有効利用した次世代型の燃料電池として注目されつつある。このシンポジウムでは、この分野の最近の進歩を世界的な動きを踏まえて討論する。
1.趣旨説明(熊本大工)谷口 功
基礎関連
2.生物燃料電池の基本原理とその課題(福井県立大生物資源)池田篤治
3.グルコース酸化触媒電極反応の課題(京大院工)加納健司
4.グルコースー空気生物燃料電池の開発(熊本大工)谷口 功
応用関連
5.生体埋め込み型小型生物燃料電池(東北大院工)西澤松彦
6.生物燃料電池の可能性と将来像(松下電器先端研)飯島賢二
7.まとめ(熊本大工)谷口 功

(3月29日(水)午後)
3.資源・エネルギー問題に貢献する錯体化学の新展開
 環境に配慮した資源・エネルギー問題の解決は、21世紀に課せられた大きなテーマである。これまで100年以上の間、錯体化学は、その基礎的研究は充分蓄積されてきた。そのため、応用研究への土台はかなりのレベルまででき上がりつつあり、ケミストリーとしてだけでなく、サイエンスとしても時期的に充分熟しているものと考えられる。実際、応用開発の面でも錯体化学はあらゆる面でその重要性に注目されている。これは錯体化学の基礎的背景が確たるものになってきた証しである。そこで、今回、錯体化学の新展開として、環境に配慮し、資源・エネルギー問題に貢献しうる、またしている例を、錯体化学の基礎的研究の面と実際に応用されている応用開発の面の両面から、その一線級の先生方に講演をお願いし、化学の進歩のみならず、人類の発展に如何に貢献できるかを討論したい。
○ 基礎研究
1.趣旨説明 第2次産業革命に貢献する錯体化学(名工大院工)増田秀樹
2.炭酸ガスは重要なエネルギー源(分子研)田中晃二
3.21世紀を担う水素エネルギーの科学(九大院理)北川 宏
4.太陽エネルギー変換の主役としての錯体化学(阪大院工)福住俊一
5.ナノ配位空間材料の将来(京大院工)北川 進
○ 応用開発研究
6.次世代型色素増感太陽電池の開発と最新技術(宇部興産)角田剛久
7.Ir 錯体を用いる環境調和型合成手法の開発(関西大工)石井康敬
8.複核イリジウム錯体の発光特性(キヤノン)坪山 明
9.金属を骨格に含んだゼオライト触媒によるグリーン酸化反応(東京工大資源)辰巳 敬
10.まとめ 錯体化学の将来に向けて(九大院理)北川 宏

(3月29日(水)午後)
4.細胞機能解析のための計測技術―ライフサーベイヤをめざしてー
 近年、DNA、mRNA、タンパクの解析技術の急速な進歩に伴い、解析可能な細胞の持つ情報には飛躍的に増加するにいたった。さらにその情報をデジタルに高密度で計測する技術の開発が望まれている。本企画では、細胞機能解析のための最近の計測技術について、第一線の産官学の研究者にご講演をいただく。同時に将来の細胞の網羅解析マシーンとしてのライフサーベイヤの開発の展望について議論をしていただく予定である。
1.はじめに 松永 是
2.物理学は越境する〜ライフサイエンスへの道〜(理研ゲノム科学総合研究セ特別顧問)和田昭允
3.分子群のデジタル精密計測に基づいた細胞機能解析(日立製作所 フェロー)神原秀記
4.生体シグナル解析分子材料群の創製(京大院工 教授)浜地 格
5.タンパク質機能の網羅的解析をめざして(京大院農 教授)植田充美
6.細胞間ネットワークシグナルの解析(北陸先端大材料科学 教授)民谷栄一
7.メタボロミクス(代謝物総体解析)の可能性と技術的問題(阪大院工 助教授)福崎英一郎
8.ナノバイオ粒子の計測への応用(東京農工大院共生科学技術 教授)竹山春子
9.おわりに 松永 是 

(3月29日(水)午後)
5.光反応ダイナミクス:イオン液体中での光反応機構
 常温でカチオンとアニオンから構成されるイオン液体は、これまでの有機溶媒にない新しい反応環境を与える媒体であり、その溶媒特性が様々な応用へと展開され始めている。化学反応プロセス、特に電子励起状態が関与するような光反応プロセスにおいて、イオン液体がもたらす溶媒効果は通常の液体とは大きく異なることが期待される。本シンポジウムでは、イオン液体のもたらす環境と光反応やその反応の機能とのかかわりを理解するための試みを討論する。
1.挨拶と企画の趣旨(京大院理)寺嶋正秀
2.イオン液体中の三重項やラジカルの時間分解ESR観測と溶媒和機構(東工大院理工)○河合明雄・秀森丈寛・渋谷一彦
3.イオン液体中でのフェムト秒ピコ秒領域の放射線化学反応(仮題)(阪大産研)吉田陽一
4.時間分解分光法で観測するイオン液体中での化学反応(東大院理)岩田耕一
5.非線形分光法を利用したイオン液体のエネルギーおよび分子ダイナミクスの研究(仮題)(京大国際融合創造セ)木村佳文
6.イオン液体を利用した色素増感太陽電池システム(仮題)(九工大院生命工学)早瀬修二
7.イオン液体を媒体とする光機能材料の開発(奈良先端大物質創成)○中嶋琢也・河合 壮
8.おわりに(千葉大院自然科学)西川恵子

(3月29日(水)午後)
6.分子性結晶の化学と電子デバイスへの応用
分子性結晶薄膜を用いた電子デバイスと呼ばれる応用分野は、非常に広い。求められる材料としては、半導体材料、導電性材料、超伝導材料等が挙げられる。特に最近、注目されているものに、電界効果トランジスタ(通称、有機FET)、更には、発光素子(通称、有機EL)がある。この研究・開発は、主に、応用物理系の学会が中心に行われてきたが、デバイスの特性の向上には、基本的な分子設計・合成、分子層の配向制御、界面の諸問題、等の重要課題が内在しており、日本化学会が先導して、諸問題を分子レベルで検討すべき段階にいる。また、広い意味での「分子素子」の構築へ向けた突破口の1つでもある。
以上の認識から、有機・無機物質を問わず、広い意味での、分子性結晶に関する化学分野(結晶構造、分子配向、自己組織化等を含む)とデバイス分野の専門家が、共通の課題を見出し、デバイス開発に関し日本化学会の特徴を発揮しうる、継続性のある討論会が必要が有る。今回は、応用物理分野でご活躍の先生からは、デバイスの現状と問題点を詳しくお聞きします。一方、日本化学会には、分子性結晶に関する基礎研究の大きな蓄積があります。電子デバイスには、直接関係が無くても、将来的に重要と思われる課題を選びました。初回は、日本化学会の会員が、分子を用いたデバイスの現状の理解に主眼をおきます。広い分野の研究者の参加を期待します。
1.趣旨説明(東北大電気通信研)庭野道夫
2.有機EL材料研究の原点に戻って(九大院総合理工)筒井哲夫
3.導電性高分子の電子デバイスへの応用(九工大院生命体工学)金藤敬一
4.有機半導体薄膜の物性評価とトランジスタへの応用(千葉大工)工藤一浩
5.多重機能有機導体の開発(京大院理) 斎藤軍治
6.分子性結晶の化学と電子デバイスへの応用(横浜国大院工)水口 仁
7.単結晶フォトクロミズムの新展開(九大院工)入江正浩
8.終わりに(東北大院工)板谷謹悟

C.論文誌、引用統計情報と研究評価−その正しい理解のために
(3月29日(水)午前)
国立大学独立行政法人化やCOEの導入に伴い、研究評価に対する関心が益々高まっている。この研究成果の評価に対して引用統計情報を用いることも多いが、特にインパクトファクターに対する誤解、誤用からさまざまな問題点が指摘されている。
この企画では、引用統計情報の扱いを日本化学会会員に正しく理解してもらい、健全な研究評価体制を整えるための問題意識を持ってもらうことを目的とするものである。また、以上に関連して最近発展著しい日本化学会電子ジャーナルの現状についても紹介する。
3月29日(水)10:00-12:00
1.開会の挨拶
2.企画主旨説明と論文誌の現状の報告
3.化学系論文誌の引用データと研究評価(トムソンサイエンティフィック)宮入暢子
4.研究者として引用統計情報を正しく理解する(筑波大図書館情報メディア)小野寺 夏生
5.Q&A、ディスカッション
6.閉会の挨拶

D.特別講演
1.Self-assembled Dye Architectures: Artificial Nanostructures Inspired by Nature(Universitat Wurzburg, Institut fur Organische Chemie, Germany)Prof. Dr. Frank Wuerthner
2.The Promotional Effect of Au in Catalysis by Pd-Au(Texas A&M Univ., USA)Prof. D. Wayne Goodman

E.特別企画
会員から一般公募した特別企画について、年会実行委員会で検討の結果、下記3テーマの特別企画を採択いたしました。
なお、講演題目、講演者、日程など一部変更される場合もありますので、あらかじめご了承下さい。プログラムは本誌3月号並びに化学会ホームページ(http://www.csj.jp)に掲載予定です。
各テーマの後〔 〕内の数字は、収録予稿集の分冊名です。
(日程順)
(3月27日(月)午前)
1.キラル構造とオプティカルキラリティ計測の最前線〔1〕
 近年、超分子や錯体のnm〜μmレベルの分子集合体におけるキラル構造がTEMやSPMなどにより計測され、また、種々の新しいキラル分光法により電子遷移や振動遷移におけるオプティカルキラリティが計測されている。そして、様々なホスト−ゲスト会合体を生成する構造の明確な分析試薬が設計され、それらの相互作用を利用するキラル認識の研究が進展している。しかし、分子集合体では、全体構造と局所構造において異なるキラリティを生じる場合もある。薄膜、界面分子集合体、あるいは磁気的相互作用や溶媒効果により生ずるオプティカルキラリティは、構造と場の異方性に関する新たな課題を提供している。この特別企画では、これらの課題に取り組む新しいアプローチをご紹介いただく。
1.液液界面に生成する分子集合体のキラリティ計測(阪大院理)渡會 仁
2.LB膜や固体状態におけるキラリティ計測(東大院総合)黒田玲子
3.キラル磁性体の磁気光学効果と磁気キラリティ(広島大院理)井上克也
4.ランタニド(III)錯体における弱い分子内相互作用によってもたらされるキラル構造とオプティカルキラリティ(阪大院理)海崎純男
5.らせん高分子によるキラリティー識別(名古屋大院工)八島栄次
6.ポルフィリン誘導体を用いるキラリティーセンシング(阪大院工)井上佳久

(3月27日(月)午後)
2.ケミカルバイオロジー研究の最前線〔2〕
 ケミカバイオロジーは化学と生物学の融合によるポストゲノム時代の新しい研究領域で、ゲノム科学とともに21世紀の生命科学の基盤研究となると考えられています。ケミカルバイオロジーは有機化合物を基礎として生命科学研究を行うことから、治療薬や診断薬など医療に有用な化合物開発に直結する産業政策上の重要領域であるとも言われております。米国ではバイオインフォマティクスや構造生物学などとともにNIHの将来戦略5本柱の1つとして推進されていますが、日本におけるケミカバイオロジーの最前線をこの分野の先導的研究者に講演して頂いて、日本のケミカルバイオロジーに関する学術交流を活性化するため本特別企画を計画しました。
1.分子イメージングとケミカルバイオロジー(東大院薬)長野哲雄
2.バイオプローブ開発からケミカルバイオロジー研究へ(理研)長田裕之
3.光線力学治療用光増感剤の開発(東工大生命理工)大倉一郎
4.Reverse chemical geneticsによる選択的スプライシング制御機構の解明(東京医歯大疾患生命科学)萩原正敏
5.遺伝子発現と細胞分化のケミカルバイオロジー(京大化研)上杉志成

(3月27日(月)午後)
3.ダイナミックスピン−動的機能の創製・解析・制御 電子スピン研究の新展開〔1〕
近年、電子スピンのダイナミクスは、いわゆる化学反応におけるスピンダイナミクスだけでなく、光磁性材料、特異なスピン励起状態、高輝度発光材料、有機EL、生体活性物質などにおける機能性との関連で注目を集めている。本シンポジウムでは、種々の機能性物質において、動的なスピンの振る舞いが如何に重要であるかを、第一線の研究者にご講演をしていただく。講演では、最近の研究動向だけでなく、この分野の展望についても論及していただく予定である。
1.趣旨説明(東北大多元研)山内清語
2.光誘起磁性体のスピンダイナミクス(東大院工)大越慎一
3.新しい励起状態の創製とスピンダイナミクス(東北大院理)石井和之
4.高輝度発光希土類錯体のスピンダイナミクス(青山学院理工)長谷川美貴
5.有機EL現象のスピンダイナミクスと機能解明・制御(静岡大理)村井久雄
6.スピンダイナミクス制御に基づく生体機能可視化センサー分子のデザイン・合成・応用(阪大院工)菊地和也
7.DNA電荷輸送過程のスピンダイナミクス(東北大多元研)秋山公男
8.おわりに(北大院理)喜多村 f

F.日本におけるドイツ年−Special Event The Chemical Society of Japan "German Year in Japan"
(3月28日(火)午後)
 第85春季年会において「日本におけるドイツ年2005/2006」関連イベントとして日本におけるドイツ年−Special Event The Chemical Society of Japan "German Year in Japan"を開催いたしましたが、引き続き本年会においても下記講演を行います。
"Cycloaddition News"(Emeritus Professor, Ludwig-Maximilians-Universitat Munchen, Germany)Prof. Emeritus Dr. Rolf Huisgen

G.第5回The Chemical Record Lecture
(3月27日(月)〜30日(木))
主催 化学系学協会刊行フォーラム(日本化学会・高分子学会・電気化学会・日本生物工学会・
日本農芸化学会・日本分析化学会・日本薬学会・有機合成化学協会)/John Wiley & Sons

化学関係の上記8学協会は平成11年「化学系学協会刊行フォーラム」を結成し、平成13年1月、学協会を結ぶ先鞭的協同事業としてAccount主体の英文総合論文誌 " The Chemical Record" を創刊いたしました。
各学協会では現在、一次情報としての英文論文誌を発行していますが、それら論文誌は各学協会固有の研究成果の発表を目的とするのに対し、" The Chemical Record" は物質科学の中核を担う『化学』をキーワードに、他の専門分野研究者にも開かれた著者自身の最近数年の代表的研究を主体とするハイライト総合論文を掲載するものです。この総合論文には、@背景(研究動機、位置づけ)、A研究概念・方法論、B著者自身の研究成果、C結論(インパクト)・展望、D文献、等がまとめられており、一般のレビューとは本質的に異なるものであり、本誌は新たな発想と使命を持つまさに日本発の英文総合論文誌です。また、" The Chemical Record "の編集方針・企画等は強力なリーダーシップを持つ編集委員長を中心に、学協会の所属を超えた国際的な編集委員会体制(全編集委員51名のうち海外編集副委員長・編集委員計20名)を構築して推進しています。平成16年ISI社からインパクトファクターが発表され、本誌は2.459で、Chemistry Multidisciplinary分野で全世界の123誌の学術論文誌のうち23位という上位にランキングされ高い評価を得ました。
 本フォーラムでは、" The Chemical Record "の出版委託先であるJohn Wiley & Sons 社の全面的な支援を得て、平成14年より国際的に著名な海外の編集委員を毎年招聘し、日本化学会春季年会で"The Chemical Record Lecture"として特別講演を行っていただくことにし、第86春季年会においても第5回を開催することにいたしました。
1.講演題名未定 (Univ. of Sheffield, UK)Prof. A. R. West

H.天然物および生物有機化学に関するナカニシシンポジウム2006 The Nakanishi Symposium on Natural Products and Bioorganic Chemistry 2006
(3月27日(月)午後)
日本化学会ナカニシシンポジウム実行委員会
 ナカニシシンポジウムは、日本化学会と米国化学会との取決めにより偶数年度は日本で、奇数年度は米国にて選考されるナカニシ・プライズの受賞講演を含み、該当国で交互に開催されている。本プライズは生物活性天然物の単離、構造解析、生物機能、生合成および全合成分野での顕著な研究業績を対象に選考されるが、本年度は諸般の事情により現在選考中の状況である。選考結果により受賞者による講演に加えてこれに関連する最新の研究成果を周辺分野の研究者に紹介していただく。
ナカニシ・プライズ贈呈式
受賞者業績関連依頼講演3件を予定
ナカニシ・プライズ受賞講演(受賞者選考中)

I.日本化学会 研究所長フォーラム(第5回) 研究人材流動化と産業の活性化:ポスドク"人財"をいかに活かすか、その現状と課題
(3月27日(月)午後)
日本化学会将来構想委員会・産学交流委員会

我が国の産業活性化に人材流動化が叫ばれて久しい。なかでも、科学技術創造立国の基本方針のもとに、博士号の取得を奨励し、取得後のポストドクターはすでに1万人を超えている。しかしながら現状では、ポストドクターのキャリアパスが明確ではなく、放置しておけば、社会的に大きな損失となろう。アカデミアのポストが限られているなかで、多様なキャリアパスを開く必要があり、博士課程の学生自身の意識を変えていかねばならない。これは学だけで解決できず、産官学が協力して対策を考える必要がある。中でも、産学のコミュニティーの場を提供する学会が果たす役割は大きい。そこで、本企画では、ポスドクの現状と課題を認識するとともに、すでに先行して問題の打開策を模索しているケースの事例の紹介を通じて、「化学」が関わるアカデミア、産業、学会がこの問題に対して、何ができるのかを討議する。
1.日本の大学における学生、ポスドク、教員の流動性における問題点(科学技術振興機構専務理事)北澤宏一   
2.科学技術関係人材養成プランにおけるポスドク問題(文科省科学技術・学術政策局基盤政策課長)田中正朗 
3.東大先端研における産官学にまたがる人材流動化促進のための取組みと課題(東大先端研教授)澤 昭裕
4.技術人材の採用、育成とポスドクの位置づけ(産業界より1名予定)
5.独立行政法人(研究開発)におけるポスドク問題:バイオ分野での動き(理研理事)大熊健司
6.パネル討論:講師ほか。

J.産学連携BICSシンポジウム(シリーズ 第3回)「生命化学と次世代技術は創薬、医療を変え得るか」ケミカルバイオロジーを支えるケミカルライブラリー
(3月28日(火)午前・午後)
主催:日本化学会(産学交流委員会・生命化学研究会)・化学技術戦略推進機構(BICS研究会)・科学技術推進機構

生命化学の研究においては、核酸、タンパク質あるいは糖鎖などの構造や機能を理解し、さらには生体反応のネットワークをシステムとして理解することが重要なテーマである。そのようにして見いだされた知見は、化学、情報、食品、環境、あるいは医薬開発、医療の分野への革新的な技術へと発展する可能性を有している。
第1および第2回のBICSシンポジウムでは、次世代産業技術としての期待について学および産の講師に様々な観点から講演をお願いし、産業界、社会に対する広報、宣伝の位置づけで、アカデミアの最新の動きと社会還元への思いを中心に紹介した。
 しかしながら、「生命化学」の特徴を活かした実例がないために、産業技術としての革新性、特徴を具体的に思い浮かべることが難しく、社会的に認められるにはさらなる工夫と継続が必要である。そこで今回は、「ケミカルライブラリー」と「生命化学」を通して具体化しつつある応用分野(医薬開発、医療システムなど)に焦点をあて、具体的に「化学」が大きく関わる内容を紹介して、「生命化学」技術の革新性、特徴を浮き彫りにする。
 すでに、産業界ではコンビナトリアル手法とそれを支える「ケミカルライブラリー」の必要性について認識がいきわたっている。ケミカルライブラリーに支えられた「生命化学」技術が一体どのような可能性をもつのか、ゲノム創薬との対比やチップによる新たな医療システムなど、医薬開発、医療システムが話題の中心にはなるが、パネルディスカッションなどの討議では、他の産業分野へ及ぼす影響まで展望を広げて議論する。
講演予定者
1.基調講演(東大先端研)菅 裕明
2.ゲノム創薬の展開と展望(東大先端研)油谷浩幸
3.2分岐糖鎖ライブラリーの合成と展開(大塚製薬)笹岡三千雄 
4.糖鎖(慶大学理工)佐藤智典
5.コンビナトリアル化学合成の手法と展開(東工大)高橋孝志
6.新規免疫抑制剤FT720の開発(三菱ウエルファーマ)城内正嘉
7.ペプチド(東工大院生命理工)三原久和
8.DNA,RNA(東大先端研)菅 裕明
他企業研究者2名予定。

K.アジア化学会連合(Federation of Asian Chemical Society) Asian Chemical Symposium-Advancing Chemistry in Asia and Oceania -
(3月29日(水)午後)
日本化学会国際交流委員会
 3月29日−30日にアジア化学会連合の役員会が日本で開催される。これに来日する役員らは、各国の化学会の中核をなすと同時に、アジアの化学と化学技術の全体的な発展の牽引車の役割を果たしている方々である。そこで、この機会に、近年めざましく発達しているアジア・太平洋地域の化学と化学技術の現状を、自国および周辺国の事情あるいはそれぞれの専門分野に焦点を当てて紹介して戴くために、このシンポジウムを開催する。
 アジア諸国から日本に多くの若い留学生が訪れ,将来の化学発展を担うべく勉学と研究に励んでいる。このシンポジウムは、年会参加者だけでなくこれらの留学生達にも公開し,将来のアジアの化学界で期待されている彼らの役割を再認識し、その将来に資するものにもしたい。このシンポジウムが,今後のアジアの化学と化学技術のさらなる発展に寄与すると共に、これに対する日本の化学界の役割を改めて認識するきっかけとなることを期待している。シンポジウム後に懇親会も予定しており、産学両面でアジア諸国と交流のある方々をはじめ、アジア・太平洋地域の化学と化学技術に関心のある多数の方々のご来聴を歓迎する。

1 "Target-Selective Artificial Peptidases as a New Paradigm in Drug Design" Junghun Suh (Seoul National University, Korea)
2 "Touring Polymer Synthesis by RAFT" San H. Thang (CSIRO, Australia)
3 "Novel Method of Bioconversion of Bioactive Terpenes" M. Iqbal Choudhary (University of Karachi , Pakistan)
4 "Analytical Approaches for Protein-Protein Interactions" Hasuck Kim (Seoul National University, Korea)
5 "Natural Pigments used as Red Electroluminescent Materials" Tahsin J. Chow (Academia Sinica, Taipei, China)
6 "Optical Force Chromatography" Doo Soo Chung (Seoul National University, Korea)
7 "The Study of the Distribution and Speciation of Arsenic Association with Mining Using Synchrotron-Induced X-ray Absorption Spectroscopy" Barry Noller (NRCET, Australia)
8 "Biodiesel" Ting-Kueh Soon (Institut Khimia Malaysia, Malaysia)
9 "Organization of Zeolite Microcrystals" Kyung Byung Yoon (Sogang University, Korea)
10 "The Oxidation of Carbon Monoxide on Polyoxide Catalysis" Ho Sy Toang (Chemical Society of Vietnam, Vietnam)
Special Lecture: "Expanding Boundary of Metal-Complex Chemistry" 松本和子(早大理工)

L.シンポジウム「科学者・技術者の倫理と社会的責任を考える(2)」
(3月29日(水)午後)
共催(予定)応用物理学会・化学工学会・情報処理学会・大気環境学会・電気学会・
電子情報通信学会・土木学会・日本化学会・日本機械学会・日本技術士会・
日本建築学会・日本原子力学会・日本農芸化学会・日本薬学会・日本分子生物学会
後援(予定)日本学術会議

科学者・技術者コミュニティである学協会は、人類の安全・健康、福祉の増進や環境保全のために重要な役割を果たすことが期待され、「行動規範」「科学者・技術者倫理」の確立が社会から受容される必要条件になっている。また、近年は大学の法人化と大学発ベンチャー等に係る知的財産権の問題などもクローズアップされ、科学者・技術者コミュニティの社会に対する責任が重大な問題になってきている。
本シンポジウムでは、科学者・技術者の倫理、および知的財産権と倫理の問題についてご講演をいただき、広く討議しながら今後のあり方を考えてみたい。
3月29日(水)13:00〜17:00
総合司会 富永 健 氏(日本化学会倫理委員会委員/東京大学名誉教授) 
1.開会挨拶:日本化学会倫理委員会の活動(日本化学会倫理委員会委員長/東京理科大学教授)井上祥平
2.科学者の倫理・行動規範について(仮題)(経済産業省製造産業局化学物質管理課長) 獅山有邦
3.生命科学の倫理(仮題)(京都大学人文科学研究所文化研究創成部門助教授)加藤和人
4.科学者・技術者の知的財産権と倫理(仮題)(レックスウエル法律特許事務所所長/弁護士・弁理士/東北大学客員教授)平井昭光
5.パネル討論 パネリスト:講師ほか。司会:伊藤 卓 (日本化学会倫理委員会委員/横浜国立大学名誉教授)
6.閉会挨拶 (日本化学会副会長/三菱化学(株)顧問)今成 真
参加費 無料。資料代 500円(予価)
申込方法:@氏名、A所属・役職、B連絡先(〒、住所、電話番号、FAX番号、e-mail)を明記し、e-mailで下記あてお申し込みください。申込者には参加証を送付します。
申込先:101-8307東京都千代田区神田駿河台1-5 (社)日本化学会企画部 太田(電話:東京(03)3292-6163、FAX:東京(03)3292-6318、e-mail:oota@chemistry.or.jp)

M.環境・安全シンポジウム 大学等の環境・安全管理の充実に向けて―企業等での経験者の人材活用―
(3月29日(水)午後)
日本化学会環境・安全推進委員会
環境・安全推進委員会は、国立大学法人化を含めて大学等(高専を含む)に係る安全衛生管理や化学物質管理のあり方について過去5回環境・安全シンポジウムを開催してきた。
 本シンポジウムは、いまだ、人材不足にある大学の環境・安全(衛生)管理・活動に、企業での環境安全の経験者(シニア人材)を活用している事例や中央労働災害防止協会の専門家からみた状況について話題提供をおこない、参加者と一緒に大学等のより良い環境・安全管理を実現する方策について考えてみたい。
3月29日(水)13:30−17:00  
1.開会挨拶(環境・安全推進委員長 日本女子大理)小尾欣一
2.企業人から見た大学の環境安全(東京農工大)瀬田重敏
3.環境安全の取り組みに於ける企業経験者の役割(東京大学)小山富士雄
4.大学研究室の安全診断から(仮題)(中央労働災害防止協会)山田四郎
5.パネルディスカッション 講師他、総合司会(東京大学環境安全本部)土橋 律 
参加費無料、希望者に講演要旨集頒布(2,000円)
申込不要、受付は当日、会場にておこないます。
問合せ先 企画部 黒川 TEL:03-3292-6163 E-mail:kurokawa@chemistry.or.jp

N.第6回男女共同参画シンポジウム"子育てしながら化学する"
(3月29日(水)午後)
日本化学会男女共同参画推進委員会
 日本化学会男女共同参画委員会は、2002年より年会で男女共同参画をめざしたシンポジウムを5回開催してきた。第6回シンポジウムでは若手会員を対象にして、身近な問題を話しあうことにした。
 まず、女性が勉学、研究、就労を続けようとするとき、最も大きな壁として立ちはだかるのが子育ての問題である。育児と両立できず、途中断念していく女性も多い。これから結婚や出産を考えている若い女性たちには、いかにして両立していくかが最も大きな関心事と思われる。女性が化学(理工系)を専門とする場合、一般にあるハードルは益々高くなる。単刀直入に、化学を専門とすることと子育ての両立を取り上げる。

講演・座談会;14:00〜
 基調講演;子育てしながら化学する
  司会;森 義仁
  講演者;野崎京子(東大)「女子学生たちの不安」
        野村淳子(東工大)「子供と一緒に化学する」
        寺崎朝子(千葉大)「女性研究者に必要な環境」
 座談会;子育てと研究を両立するために必要なこと
 司会:森、西川
ミキサー;16:30〜
参加費;座談会、ミキサーとも無料

O.第13回化学教育フォーラム『初等中等教育課程における「化学」のあるべき姿』
(3月30日(水)午前)
日本化学会化学教育協議会
学習指導要領の改訂に伴う理科教育の弱体化が懸念されている。また、[理科離れ]の問題がいわれて久しい。そのような中で、小・中・高の教育の現場では最近、いろいろな新しい取り組みも行われているようである。このような情報や経験を交換する場として本フォーラムを活用していただきたい。そして、初等中等教育課程において、いったい「化学」の教育はどうあるべきなのかを真剣に議論する必要があるであろう。
日時 平成18年3月30日(木)9:30〜13:30
1.開会の挨拶(化学教育協議会議長)伊藤 卓
2.小学校における「化学」(仮題)(慶應義塾幼稚舎教諭)高梨賢英
3.中学校における「化学」(仮題)(お茶の水女子大附属中学校副校長)佐々木和枝
4.高等学校における「化学」(仮題)(筑波大学付属高等学校教諭)妻木貴雄
5.大学理系につなげる「化学」と素養としての「化学」(埼玉大学理学部教授)永澤 明
6.「化学」を教える教員の育成(東京学芸大学教育学部教授)長谷川 正
7.総合討論
8.閉会の挨拶(東京女学館中学・高等学校教諭 化学教育協議会副議長)柄山正樹
参加費は無料です。日本化学会登録の有無にかかわらず参加できます。当日直接会場にお越しください。
問合先 社団法人日本化学会化学教育フォーラム係
電話(03)3292−6164  FAX(03)3292−6318
E-mail:kyoiku-kyogikai@chemistry.or.jp