(学協連報告37

化学系31学協会が新しい化学技術者像の検討を開始

 

化学系31学協会で結成する化学関係学協会連合協議会(学協連)では、JABEE(日本技術者教育認定機構)が近く試行に入る予定の大学技術者教育認定の基準のうち、専門分野別基準(専門分野能力修得に必要な最低基準)の化学分野に関して、学協連にワーキンググループを結成して、あるべき化学技術者の姿を描く事から検討を開始し、将来的には化学技術分野プログラム基準としてJABEEに提出することになりました。

 223日に開催された学協連会議で、化学工学会、高分子学会、日本化学会の3学会が提案した検討方針(下記に掲載)を了承し、当面はJABEEのワシントンアコード(国際的な技術者教育認定に関する条約で、アメリカなど8カ国が加入)加盟に協力する為に、ABETの分野別基準(Chemical and Similarly Named Programs)との互換性を重視した化学工学会提出の基準内容で対応することとし、化学工学会がJABEEとの協力によりまずは試行的に認定審査を担当するなど化学工学系分野に先行していただくことになりました。しかし、わが国では応用化学等を専攻した人も化学技術者として多数活躍しているのが現状ですので、化学工学・応用化学を含む全化学技術分野を統合する化学分野の教育基準を作成し、新しい化学技術者教育基準として世界に発信して行くことを決めました。

この合意に基づいて37日にはワーキンググループが発足し、1年後に基準案を完成、20019月までにJABEEに提出する予定で検討を開始しました。なお、ワーキンググループには上記3学会の他、触媒学会、石油学会、セラミックス協会、電気化学会など10以上の学会が参加する予定で、主査、事務局は日本化学会が務めることになっています。

検討のスケジュールは以下の通りとなっています。
 

20003月 ワーキンググループ発足
9あるべき化学技術者像の確定
 
   12月 あるべき化学技術者のminimum requirement 確定
20013月 化学技術者の教育基準の確定

    9月 JABEEへ提案

以上
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添付資料(学協連で合意した検討方針)
平成12223

化学分野の技術者教育認定のための分野別基準に関する提案書

社団法人化学工学会
社団法人高分子学会
社団法人日本化学会

A.化学技術者教育プログラム認定のための分野別基準は、できるだけ一本化する方向で対応する。即ち、応用化学系と化学工学系を現段階で分けることはしない。
B.JABEEがワシントンアコードへの加盟を最大優先課題としていることに鑑み、当面は、「化学および化学に関連する分野の技術者教育プログラム」の分野別基準として、ABETの分野別基準(Chemical and Similarly Named Programs)との互換性を重視した化学工学会提出の基準内容で対応することとし、化学工学会がJABEEとの協力により認定審査を担当する。
C.「化学関係学協会連合協議会」の下にWGを早急に設置して、化学技術者のあるべき姿の検討を始める。このWGは平成12年2月中の設置を目指し、日本化学会が提案する。
D.当面の分野別基準でワシントンアコードへの加盟に注力する一方、これと並行してC.での検討結果をベースとする、世界をリードする新しい化学技術者の分野別基準を提案していく。
E.この合意事項の内容を各大学の化学系学科等に周知させるとともに、「化学および化学に関連する分野の技術者教育プログラム」の分野別基準の注として下記の文章を付記する方向でJABEEと交渉する。
注記:
1.この「化学および化学に関連する分野の技術者教育プログラム」の分野別基準は、化学工学系教育を重視した化学工学会提出のものであり、当面は化学工学会が別に定める量的ガイドラインを用いて、JABEEとの協力により認定審査を担当する。

2.「化学関係学協会連合協議会」の下にWGを早急に設置して、化学技術者のあるべき姿の検討を始める。先行の分野別基準を用いてワシントンアコード加盟に注力する一方、「化学関係学協会連合協議会」での検討結果をベースとする、世界をリードする新しい化学技術者の分野別基準をワシントンアコードを始めとする各方面へ提案していく。

                   以上

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 ご参考

                    技術者教育と化学会の役割(日本化学会 化学教育協議会)

 
                                  日本化学会ホームページ