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【開催報告】第10回 技術開発フォーラム「COP21 -パリ協定とCO2削減の取り組みを考える-」

2016年11月21日

平成28年11月11日(金),日本化学会化学会館において日本化学会産学交流委員会主催 第10回技術開発フォーラム「COP21 -パリ協定とCO2削減の取り組みを考える-」が開催された。41名の参加者が5件の講演を熱心に聴講した。

今回の技術開発フォーラムでは,COP21(気候変動枠組条約第21回締約国会議)で採択されたパリ協定に基づき,温室効果ガス削減目標達成への計画や低炭素社会に向けた長期ビジョンを解説する1講演と,CO2削減・固定化につながる新しい化学的および生化学的な研究に関する4講演で行われた。

栗栖雅宜環境省地球環境局総務課低炭素社会推進室室長補佐は「新たなステージに入る地球温暖化対策」と題して講演した。まず始めに地球温暖化の現状とパリ協定の意義について解説,続いて環境省で策定している地球温暖化対策計画の全体構成,基本方針,目標とそれに向けての主要な対策・施策を紹介した。さらに民生4割削減を達成するため,低炭素型の製品やサービスの市場拡大など,官民連携しての取り組みを呼びかけた。目標設定とそれに向けた施策について,参加者からは現実をふまえた意見や指摘があった。

田村正純東北大学大学院工学研究科助教は「二酸化炭素からの有用化学品合成~触媒的直接ポリマー合成への挑戦~」のテーマで講演,セレンジオキサイドと2-シアノピリジンからなる触媒系を用いて二酸化炭素からC1原料を製造する技術について,最新の研究成果を交えて紹介した。

御子柴智東芝研究開発センタートランスデューサ技術ラボラトリ研究主幹は「二酸化炭素をエチレングリコールに変換する―人工光合成向け修飾電極技術」について講演,光電気化学セル型人工光合成技術で二酸化炭素をエチレングリコールに変換する技術,その修飾電極技術の開発の過程について述べた。

姫田雄一郎産業技術総合研究所上級主任研究員は「水素貯蔵を指向したCO2水素化触媒の開発」について講演,CO2からのギ酸塩あるいはメタノールへの変換,さらにギ酸から水素ガスを供給する技術の研究の動向が示された。

石井正治東京大学大学院農学生命科学研究科教授は「微生物によるCO2の固定化」と題して講演した。CO2を固定化できる微生物のエネルギー代謝の経路などを解説した。微生物を利用したCO2固定化を実用化するための示唆を与え,展望を述べた。

参考URL:第10回技術開発フォーラム プログラム

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