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【開催報告】化学技術基礎講座「知っておきたい化学プラントの基本原理、工業化プロセスの要諦を学ぶ―化学技術者のための化学工学―」

2015年11月13日

 日本化学会産学交流委員会主催の化学技術基礎講座「知っておきたい化学プラントの基本原理、工業化プロセスの要諦を学ぶ―化学技術者のための化学工学―」が11月12日(木)、13日(金)の2日間、千代田区神田駿河台の化学会館で開催された。産学官から49名が参加、熱心に聴講した。
 化学技術基礎講座は大学で化学を履修した後、化学的知識を基礎から学びたいと考える技術系新入社員、人事異動や配置転換、新規事業の開始などを機会に新たな技術、知識が必要な中堅技術者や研究者、また化学企業への就職を希望する化学系学生などを対象に開催されている。
 研究開発成果を工業化しようとする場合、化学工学の基礎知識がきわめて重要になる。「知っておきたい化学プラントの基本原理、工業化プロセスの要諦を学ぶ-化学技術者のための化学工学-」では化学工業における化学工学の意義はもちろん化学技術者に身に付けて欲しい化学プラントの基本原理、主要単位操作などについて、基礎から化学工学を利用した最新のトピックスまで多面的な講義が行われた。
 1日目の12日は本講座主査の霜垣幸浩東京大学工学系研究科教授から挨拶と趣旨説明を皮きりに第1講を霜垣教授が「反応工学」を担当、反応器の基本理論を解説するとともに、反応速度論、反応速度式、反応形式の選定など実践に役立つ知識について詳しく講義した。このあと羽深等横浜国立大学工学研究院教授が「流体基礎」、平尾雅彦東京大学工学系研究科教授が「環境配慮プロセス設計-化学プロセスの環境影響評価と設計-」、渡辺和則クラレ開発・技術総括担当が「スケールアップ」をそれぞれ担当、具体的な事例を交えながら詳説した。
 2日目の13日は化学工学会会長を務めた中尾真一工学院大学工学部教授の俯瞰講義「水素エネルギー社会の構築―化学工学的アプローチ」で、水素を造る、水素を運ぶ、水素を貯蔵する、水素を使うなど各単位操作とそれらを統合した水素エネルギー社会システムの最適設計について化学工学的アプローチについて講義、さらに「分離プロセス―膜分離技術の基礎と応用」の講義を行った。
 続いて下山裕介東京工業大学理工学研究科准教授が「超臨界流体」、伊原学東京工業大学理工学研究科教授が「エネルギーデバイス・システムにおける化学工学」で燃料電池における物質移動、吸着、電気化学反応、化学反応などの各プロセスと発電特性の関係、太陽電池開発やスマートグリッドなどのエネルギーシステムの設計における化学工学の役割について講義、最新の研究成果も紹介された。
 2日間とも各講義のあとにはインキュベーションタイムが設けられ、熱心な質疑応答が続いた。また1日目の講義終了後、懇親会が開催され、和やかな雰囲気で名刺交換、情報交換が行われた。

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★次回の化学技術基礎講座は11月19日(木)~20日(金)
「化学技術基礎講座 高分子の構造物性相関解明のためのキャラクタリゼーション講座」