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巽和行教授が日本学士院賞を受賞

2013年3月15日

日本学士院は平成25年3月12日に開催した第1067回総会で、第103回日本学士院賞9件10名を決め、発表した。日本学士院賞はすぐれた研究業績をあげた研究者に贈られるもので、今回、化学分野から巽和行名古屋大学物質科学国際研究センター長・教授が選ばれた。授賞式は6月、東京都台東区上野公園の日本学士院で行われる。

巽和行教授の受賞研究テーマは「還元系金属酵素活性中心の生物無機化学に関する研究」。ニトロゲナーゼやヒドロゲナーゼなどの還元系金属酵素の活性中心に存在する遷移金属硫黄クラスターのモデルとなる金属錯体の合成に成功し、活性中心の構造と機能に関する研究を展開した。またアセチルCoA合成酵素活性中心のモデルとなるニッケル二核錯体の合成にも成功し、酵素のモデル反応サイクルを達成するなど、独自の生物無機化学研究を展開し、金属酵素に凝縮された自然の巧みな仕組みを解明する端緒を拓いたことが評価された。

巽教授は現在、IUPAC(国際純正・応用化学連合)会長を務めている。

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写真
左から巽和行氏、長倉三郎氏(第68回受賞)、玉尾皓平氏(第97回受賞)
(平成24年度IUPAC賛助会員委員会にて)


参考

  • 第45回(昭和30年5月12日)

    「蛋白質を構成するアミノ酸の結合状態に関する研究」
    理学博士 赤堀 四郎

    「繊維素誘導体及び合成繊維に関する研究」
    工学博士 桜田 一郎

  • 第52回(昭和37年5月11日)

    「共役化合物の電子状態と化学反応に関する研究」
    工学博士 福井 謙一

  • 第55回(昭和40年5月18日)

    「有機化合物の電気伝導性に関する研究」
    理学博士 赤松 秀雄
    理学博士 井口 洋夫

  • 第64回(昭和49年6月10日)

    「半導体及びトランジスタに関する研究」
    工学博士 西沢 潤一

  • 第68回(昭和53年6月14日)

    「短寿命励起分子及び反応中間体の電子構造と反応性の研究」
    理学博士 長倉 三郎

  • 第73回(昭和58年6月13日)

    「有機合成化学の新手法開拓と生体関連物質の合成」
    理学博士 向山 光昭  ★恩賜賞も同時受賞

  • 第76回(昭和61年6月9日)

    「有機金属化合物を用いる化学合成法への貢献」
    工学博士 野崎 一

  • 第80回(平成2年6月11日)

    「機能性天然有機化合物の構造および生体内機能発現に関する研究」
    理学博士 中西 香爾  ★恩賜賞も同時受賞

  • 第82回(平成4年6月8日)

    「光電極反応に関する研究」
    工学博士 本多 健一

  • 第84回(平成6年6月6日)

    「有機ケイ素化学に関する研究」
    工学博士 熊田 誠
    理学博士 桜井 英樹 ★恩賜賞も同時受賞

  • 第85回(平成7年6月12日)

    「不斉合成反応に関する研究」
    工学博士 野依 良治

  • 第90回(平成12年6月12日)

    「触媒作用機構の動的研究」
    理学博士 田丸 謙二

  • 第91回(平成13年6月11日)

    「合成二分子膜の発見と分子組織化学の開拓」
    Ph.D. 国武 豊喜

  • 第92回(平成14年6月10日)

    「高分解能電子顕微鏡の開発とカーボンナノチューブの発見」
    理学博士 飯島 澄男   ★恩賜賞も同時受賞

  • 第93回(平成15年6月9日)

    「分子性磁性体の研究」
    理学博士 伊藤 公一
    理学博士 岩村 秀
    理学博士 木下 實

  • 第94回(平成16年6月14日)

    「パラジウム触媒を活用する新有機合成反応の研究」
    Ph.D. 辻 二郎
    理学博士 鈴木 章

    「半導体光触媒反応の研究」
    工学博士 藤嶋 昭

  • 第95回(平成17年6月13日)

    「不斉分子触媒の創製と医薬化学への展開に関する研究」
    薬学博士 柴﨑 正勝

  • 第97回(平成19年6月11日)

    「有機典型元素化合物の高配位能を活用した化学反応性と物性の開拓」
    工学博士 玉尾 皓平
    Ph.D. 山本 尚

  • 第98回(平成20年6月9日)

    「分子の構造・機能・反応設計に関する理論的研究」
    工学博士 諸熊 奎治  ★恩賜賞も同時受賞

  • 第99回(平成21年6月1日)

    「糖質を用いる多様な天然生理活性物質の全合成」
    工学博士 竜田 邦明

  • 第100回(平成22年6月21日)

    「遷移金属分子触媒による有機化合物の骨格形成法と修飾法の開拓」
    工学博士 村井 眞二
    工学博士 村橋 俊一