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【開催報告】R&D懇話会179回 有機太陽電池の最新動向

2015年4月9日

日本化学会のR&D懇話会第179回 定例会が4月3日(金),千代田区神田駿河台の化学会館で開催された。今回は「有機太陽電池の最新動向」をテーマに,尾坂格理化学研究所・上級研究員が「有機太陽電池高効率化に向けた半導体ポリマーの開発」,松尾豊東京大学・特任教授が「フラーレン誘導体の合成化学を基盤とする有機薄膜太陽電池の研究開発」について講演,解説した。

尾坂氏はナフトビスカルコゲノジアゾール骨格をはじめとした電子受容性の骨格を組み込んだ高分子によるp型半導体の研究の最新動向について解説した。ポリマーの結晶性と基板上での配向にはπ電子系の骨格が深く寄与している点について述べた。また,配向を制御した薄膜における電子移動の特性についても解説し,「将来的にはナフトビスカルコゲノジアゾール骨格が変換効率15%を達成するような潜在性を持っている」と展望した。

また、松尾氏は種々の官能基の導入により機能化した電子供与性のフラーレン誘導体を用いた n型半導体の研究の展開をテーマに講演し,PCBM等のフラーレン誘導隊を電子アクセプターとして用いた薄膜の光電変換特性,熱特性など種々の特性について述べた。また様々な構造の素子へ展開した事例も多数紹介された。参加者と「フラーレンの炭素数の違い,その純度がおよぼす光電変換特性への影響」などについて質疑応答があった。

R&D懇話会では定例会を年7回程度,主に金曜日の夕方に開催している。今回は2015年度の1回目。5月8日には第180回 「有機電子材料化学の最新動向」,6月5日には第181回 「スピントロニクスの科学と化学 基礎から応用まで」を開催する予定。今後の予定はこちらから。

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