2018年5月28日
分子科学研究所所長招聘会議が5月30日(水)、愛知県岡崎市の岡崎コンファレンスセンターで開催された。約70名が出席し、「化学の近未来:化学とAI・大学の質保証」をテーマに、活発な議論が交わされた。
同会議は、分子科学研究所(分子研)、日本学術会議化学委員会、日本化学会戦略企画委員会の共同主催で毎年開催しており、分子研所長が産官学の各界から関係者を招き、社会と学術に関わる重要な課題について化学の視点から議論を行っている。今期は、「化学とAI」ならびに、化学教育に関する「大学の質保証」の2つのテーマについて、講演・議論が行われた。
冒頭の川合眞紀分子科学研究所所長・日本化学会会長からの挨拶と、加藤昌子北海道大学教授による日本学術会議化学委員会の報告に続き、下記9名が講演を行った。
【講演者一覧「講演名」】
阿尻 雅文(東北大学材料科学高等研究所教授)
趣旨説明「情報科学との融合による新化学創成」
山下 善之(東京農工大学教授)
「AI技術全般・入門と化学産業への応用」
佐藤 一彦(産業技術総合研究所触媒化学融合研究センター長)
「キャタリストインフォマティクス」
江崎 宜雄(三井化学株式会社 生産技術高度化推進室 企画グループリーダー)
「化学プラントにおけるAI、IoT活用事例紹介」
西原 寛(東京大学大学院理学系研究科教授)
「化学分野の参照基準の概要」
後藤 顕一(東洋大学教授)
「化学教育における高大接続」
村田 滋(東京大学大学院総合文化研究科教授)
「大学教養課程の化学」
久新 荘一郎(群馬大学大学院理工学府教授)
「大学における化学専門教育」
浅見 正弘(富士フイルム株式会社フェロー)
「企業内R&Dで期待される化学研究力」
なお、同会議の報告記事を『化学と工業』誌に後日掲載予定