認定化学遺産 第002号
上中啓三 アドレナリン実験ノート
1900(明治33)年、ニューヨークの高峰研究所において、高峰譲吉と上中啓三によってアドレナリンが発見され、結晶化された。これは世界で初めて単離されたホルモンである。本認定化学遺産はこの研究経過を記した上中啓三の実験ノートである。大きさは縦約15cm、横約10cmで、この実験研究が行なわれた1900年7月20日から同年11月15日までの記述がある。現在、上中啓三の菩提寺である兵庫県西宮市名塩の浄土真宗教行寺に所蔵されている。
左:上中啓三
下:実験ノート中のアドレナリン結晶図
参考文献
芝哲夫『日本の化学の開拓者たち』(裳華房、 2006)、102-111頁。
飯沼和正・菅野富夫『高峰譲吉の生涯―アドレナリン発見の真実』(朝日選書、2000)。
山下愛子「アドレナリン実験ノート」『科学史研究』 第79号(1966年)、143-148頁。
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