日本化学会

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世界の化学会を目指して

H18PD-052_CD.jpeg                      川合 眞紀
                      Maki KAWAI
                 2018年度・2019年度日本化学会 会長

 本年5 23 日の社員総会・理事会での承認を経て,日本化学会会長に就任しました。任期の2 年間,副会長,理事の先生方のご協力を得て,日本化学会の一層の発展に尽力して参ります。よろしくお願いします。

 日本化学会は本年で設立140年を迎えます.70年前に工業化学会と合併してからは,産官学の化学に携わる者が協力して化学の振興と若手の育成を担っています.我が国の学会の中では,基礎科学から応用科学そして産業応用までを学会活動の範疇としていることは誇るべき特徴です.

(1)「科学には国境はない,科学者には祖国がある」.ルイ・パスツールの言葉です.研究者の国際交流は日常的になりましたが,海外の研究者がこぞって出席するほどには日本化学会の年会は普及していません.年会の英語化は定着しつつあり,国際的な交流の場としての機能をさらに強化します.我が国は人口減少の時代を迎え,これまでとは違った意味でもグローバル化は欠かせません.国際交流戦略を強化して,海外から招くだけでなく積極的に海外を巻き込み,世界の中で「見える」日本の化学を目指します.

(2)化学系学会との連携を強化することにとどまる事なく,国内外の異分野の学会との交流の場を提供して,学際的協力の要として機能する仕組みを作ります.学問の進化には学際的協力が必要です.材料創成の中核である「化学」がこの役割を果たす理由があります.

(3)化学研究には産業界の知恵が不可欠です.産学の真を尽くした議論から,イノベーションに貢献する活動を継続します.また,産業界と学生をつなぐ活動は,支部活動としても定着しつつあり,若手の育成のためにも,一層の効果が望まれます.

(4)日本化学会は,「日本化学会英文2誌」と「化学と工業」の改革に取り組んできました.化学情報を提供する学会誌として,Bulletin of the Chemical Society of Japan はインパクトファクターが3を超える一流誌になりました.国内の学会誌としては画期的なことです.学会誌改革に取り組んでこられたご担当会員の皆さま,質の良い論文を投稿されてきた皆さまの努力の賜物です.これからも世界に誇れる論文誌としての評判を堅持して行くことに期待します. 会誌は紙媒体からWeb媒体へと姿を変えていきます.時代に即した会誌のあり方についての検討をさらに進めていきます.

 前会長のご指導の下,化学会事務局は再構築されました.新たな体制で会員活動を支援ができるようになりました.皆様の積極的なご支援をお願い申し上げます.

日本化学会2018年度基本活動方針
1 グローバリゼーション
国際交流委員会を軸とした国際交流戦略の推進
年会の英語化と国際化の推進
2 産学連携活動
産業界のニーズを捉えたイベントの見直し、企画展開
CSJ化学フェスタの持続化を目指した運営
人材育成に向けた他学協会との連携
3 ジャーナルの国際的ビジビリティ向上
ビジビリティ向上と収益の両立に向けた戦略の実行
国際情報発信強化のための新たな施策の推進
4 人材育成と教育普及活動
次世代化学人材の育成に向けた活動の推進
中高生会員からシニアまでのシームレスな活動の推進
5 150周年(2028年)に向けた改革
化学会館の将来計画の策定と実行
化学系の他学会/協会との交流深化と拡大
6 組織基盤強化
会員の維持・増強に向け組織的な取り組みの強化