【企画趣旨】
結晶スポンジ法は,試料の結晶化を必要としない革新的なX線構造解析法として近年注目を集めている。この方法では,結晶化した空間である結晶スポンジに試料を含ませて分析するため,非晶質の痕跡量の試料でも構造解析が可能となる。本企画では,結晶スポンジ法の発明者である東京大学大学院工学系研究科の藤田教授と,結晶スポンジ法技術の社会実装に取り組まれているJST-ACCEL藤田プロジェクト,プロジェクトマネージャー江崎氏をお招きし,結晶スポンジ法の原理から産業界での応用に向けた活動について,最新の話題を提供いただきます。
【講演】
17:00-17:45 有機化学,天然物化学,創薬における結晶スポンジ法の活用
結晶スポンジと呼ぶ細孔性錯体単結晶に有機化合物試料を吸蔵させると,結晶内での周期配列化が起こり,試料そのものを結晶化させることなくX線構造解析することができる。本講演では,結晶スポンジ法の有機化学,天然物化学,および創薬研究における活用に焦点をあて,産学における実際の応用と将来の展望を述べる。 (東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻・教授)藤田 誠
17:45-18:30 結晶スポンジ法技術の社会実装に向けた活動-JST ACCELプログラム-
金属錯体の自己組織化によって大きさや内部環境を制御したナノサイズ空間を含む構造体を利用した,結晶スポンジ法技術開発が東京大学大学院応用化学藤田研究室を中心に進められている。JSTではACCELプログラムを適用して,社会実装に向けての活動を実施している。この講演では,基礎研究で萌芽した技術を企業に橋渡していく役割を担うプログラムマネージャーの活動を紹介し,アカデミア発の基礎技術の社会貢献に向けた取組を紹介する。 (国立研究開発法人科学技術振興機構 JST-ACCEL 藤田プロジェクト・プログラムマネージャー)江崎 敦雄
【参加費】
R&D懇話会会員・同法人会員5,000円(R&D懇話会無料参加券が利用できます)。
一般7,000円。
【申込方法】
専用の申込サイトよりお申込み下さい。 URL:https://event.csj.jp/form/view.php?id=198047
会期 | 平成29年4月07日(金) |
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行事名 | 「R&D懇話会191回」結晶スポンジ法-非晶質・痕跡量化合物の構造解析を可能とする- |
会場 | 化学会館(東京都千代田区神田駿河台1-5、JR御茶ノ水駅徒歩5分) |
連絡先 | 公益社団法人日本化学会事務局 R&D懇話会担当 電話03-3292-6163、 E-mail sangaku@chemistry.or.jp |
URL | https://event.csj.jp/form/view.php?id=198047 |