主催:日本化学会産学交流委員会
会期:2024年2月21日・22日
会場:化学会館5階会議室 アクセス
主査:田代 孝二(豊田工業大学)
趣旨:高分子材料の物性を深く理解しようとする場合、最も基本的な、重要な構造情報(化学構造、分子量、分子立体構造、分子鎖集合状態など)の詳細を知ることが不可欠です。皆さんは、そのために様々の装置を駆使して沢山のデータ収集を行なっておられると想像します。しかし、その山積みのデータをきっちり定量的に「解析」できていますか?解析結果を上手く「解釈」できていますか?この講座は、単なる入門講座ではありません。キャラクタリゼーションを上手に行えば、様々の構造情報を深く掘り下げて得ることが出来る!この点を強く実感していただくことを目指しています。各講義は「基礎・応用篇」と「実践篇」の2段階に分けています。「基礎・応用篇」は、初心者には装置の理屈、使用に際しての考え方を理解していただくため、経験者には昔の学習内容を思い出していただくために設けました。「実践篇」では実際の測定法、試料づくりのコツ、データ解析法など装置を使いこなすためのノウハウを徹底的に教授します。
対象:当該分野の化学的知識を基礎から学びたいと考える技術系新入社員。人事異動や配置転換、新規事業の開始等によって、新たに当該技術の知識獲得を目指す中堅技術者および研究者。化学企業への就職を希望する化学系学生。
参加費:個人正会員(法人会員含む)32,000円、学生会員 10,000円、非会員 50,000円
※参加登録費はいずれも「税込」で、課税区分は「課税」です。
※領収書は、参加受付時の自動返信メールに表示のボタンよりご自身でダウンロードが可能です。(詳細はこちら)
※法人会員企業一覧はこちらよりご確認下さい。法人会員企業のグループ会社、子会社、連結会社等は「非会員」になります。但し、非会員のグループ会社等にご在籍でも、出向元が法人会員であれば「法人会員」扱いとなりますので、その旨ご連絡下さい。
※会期初日夕刻の懇親会費は無料、2日間の昼食代は上記参加費に含みます。
申込方法:チケット申込サイト「Payvent」よりお申込みおよび事前決済を行ってください。
https://app.payvent.net/embedded_forms/show/661481c7c9d7f1234cc1e36b
※キャンセルにつきましては、学会事務局にメールにて直接ご連絡ください。
キャンセルに伴う返金方法、手数料はお支払い方法により異なります。クレジットカードの場合は6%、銀行振込の場合は330円の振込手数料(Payventヘルプページ ①クレジットカードの場合の返金手続きの流れ ②銀行振込ご利用の場合の返金手続きの流れ)
※Payventで銀行振込をご利用の場合は、会期前日(2月20日)までのお振込みをお願いします。これに間に合わない場合は、事務局までご相談下さい。
申込期限:2月15日 12時
募集人数:50名(10名より催行)
現地開催にあたっての注意事項:
① 準備や昼食等の手配の都合、2月15日 12時迄のお申し込みをお願いします。
②会場は化学会館 5階会議室です。[アクセスはこちら] 開場は9時15分(予定)です。受付にてお名前を伝えて下さい。
③会期初日夕刻の懇親会は無料、2日間のランチミーティング時の昼食代(お弁当)は参加費に含みます。
④本講座は現地受講のみ可能です。(ライブ配信はございません。)
⑤2日間の現地での講義終了後に、復習用として当日の講義風景を録画したものを期間限定で配信する予定です。なお、こちらについては補助的なものであり、音質・画質等の品質は保証できないこと、状況により配信ができない場合もあることをご了承下さい。
⑥本講座「化学技術基礎講座 高分子キャラクタリゼーション」について、来年度はオンライン開催を予定しております。
※12月26日追加注意事項
2月21日の佐々木先生の講義について、先生のスケジュールの都合遠隔地よりオンライン(ライブ)で講義をしていただくことになりました。受講者の皆様については、その他の講義と同じく化学会館より受講いただきます。なお、質問等も可能とする予定ですので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
固体NMRスペクトルの特徴とその見方、解析の仕方について溶液NMRスペクトルとの違いを解説しながら基礎を講述する。測定法による固体NMRスペクトルの違いなどを理解し、NMRスペクトルから情報を読み解く力がつくように原理などをわかりやすく解説する。また、NMRを測定する際の注意するべきパラメータや、緩和時間の測定法について基礎から講義する。
固体NMRスペクトルを実際に測定して得られたスペクトルの解釈と解析法について、主に結晶相高分子材料の結晶化度の求め方やポリマーブレンドのドメインサイズの算出法について解説する。
有機材料、高分子材料はさまざまな分野の製品として使われている。新機能を発現する材料の開発では、ますます高度な分子設計、金属・無機材料との複合化、ハイブリッド化が進められ、多くのイノベーションを起こしている。これら材料発のイノベーションを支えてきた高分子キャラクタリゼーションについて、事例紹介も交え、新製品開発に携わる方に必要なマインドセットを解説する。
分子レベルから高次構造まで高分子のもつ階層構造を明確にすることは、高分子材料のマクロスコピックな特性をミクロスコピックな分子設計によって実現するための鍵といえる。広角および小角X線散乱法は、そのような高分子の複雑な凝集構造を調べる上で不可欠である。X線散乱法の基礎を解説するとともに、放射光を用いた最先端の構造研究にまで言及する。
高分子を特徴づける量である分子量と分子量分布についてその定義と概念について説明する。その上でこれらの量の種々の測定方法について、それぞれの測定原理と特徴を示し、各測定から得られるデータの見方や解析法について、いくつかの例を用いて解説する。
高分子を分子量の観点からどのように理解するのか、分子量と分子量分布と物性とのかかわりについてその基礎から最先端までを分かりやすく解説する。
赤外ラマンスペクトルは高分子の官能基の同定にだけ使われるのではない。高分子鎖の形態や集合状態、さらに驚くことにはナノスケールのモルフォロジーをも敏感に反映する。振動分光の基本ならびに高分子への応用について分かりやすく、かつ高度なレベルで解説するとともに、試料づくり、測定法ならびにデータ解析・解釈法について、実践的ノウハウを教示する。
高分子は分子量の定まらない、かつ極めて複雑な集合組織を呈する「不可思議な」材料である。従って構造の詳細など分かるはずがない...そんな風に初めからあきらめている人が数多くいる。
残念ながら、それは誤解である。高分子の複雑な構造と運動性そして物性との関わりを様々の
レベルから明らかにすること、これこそがキャラクタリゼーションの本命である。高分子材料の高度化と高分子キャラクタリゼーション技術の進展は車の両輪のように相まって今日に至っている。ここでは最先端の高分子キャラクタリゼーションの応用事例を紹介する。
また、この二日間で学んだ種々のキャラクタリゼーション実施に際して「あまり気づかない」注意事項などについて、参加者および講師全員で質疑応答する。
会期 | 2024年2月21日(水)22日(木) |
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行事名 | 化学技術基礎講座2023(現地開催) 高分子キャラクタリゼーション講座 複雑な構造もやり方一つでここまで分かる!入門から応用まで徹底講義 |
会場 | 化学会館5階会議室 |
連絡先 | 企画部 矢部・田中・斉田 sangaku@chemistry.or.jp |