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化学技術基礎講座2024 電子部品・材料の物性化学 ー最先端産業を支える電子・光学材料開発に必須の基礎をマスターしようー(ハイブリッド開催)

主催:日本化学会産学交流委員会

会期:2024年12月19日(木)-20日(金)※2日間の講座です、日程にご注意下さい。

会場:化学会館5階会議室(東京都千代田区神田駿河台1-5)もしくはオンライン(ライブ配信)

主査:藤岡洋(東大生研)

趣旨:電機、機械、⾃動⾞などのメーカーによって製造されている数多くの製品には、集積回路、LED、撮像素⼦、 液晶素⼦、有機 EL 素⼦、太陽電池、燃料電池、⼆次電池など、化学産業に関わりの深いデバイスが多⽤されています。これらの電⼦部品・材料を開発するためには、デバイスの動作原理、材料物性、光学など、物理・電⼦⼯学分野の幅広い基礎知識が必須です。本コースでは主にこの電⼦部品・材料分野の知識が乏しい化学系の⽅やこの分野の商品開発・技術開発の業務経験が少ない⽅を対象とした導⼊教育として、全般的な基礎知識を修得して頂きます。実例を挙げながらできるだけ分かり易く解説することで、詳細については⾃⼰学習で理解できるようになることを⽬指します。

対象:当該分野の化学的知識を基礎から学びたいと考える技術系新入社員。人事異動や配置転換、新規事業の開始等で、新たに当該技術の知識獲得を目指す中堅技術者および研究者。化学企業へ就職を希望する化学系学生。

参加費:
現地参加:個人正会員(法人会員含む)32,000円、学生会員 10,000円、非会員 50,000円
オンライン(ライブ配信)参加:個人正会員(法人会員含む)35,000円、学生会員 13,000円、非会員 53,000円
(オンライン参加の方については、システム料として、現地参加費+3,000円をいただきますのでご了承下さい。)
※参加登録費はいずれも「税込」で、課税区分は「課税」です。
※領収書は、参加受付時の自動返信メールに表示のボタンよりご自身でダウンロードが可能です。(詳細はこちら
※法人会員企業一覧はこちらよりご確認下さい。法人会員企業のグループ会社、子会社、連結会社等は「非会員」になります。但し、非会員のグループ会社等にご在籍でも、出向元が法人会員であれば「法人会員」扱いとなりますので、その旨ご連絡下さい。
※現地参加の方について、会期初日夕刻の懇親会費は無料、2日間の昼食代は上記参加費に含みます。
※2日間で別の参加方法を選択することはできません。必ず、両日とも同じ方式(現地もしくはオンライン)で参加できる方へお申込み下さい。

募集人員:50名(10名より催行)※開催2週間前に10名に満たない場合は、キャンセルの可能性もありますのでご了承下さい。

申込:チケット申込サイト「Payvent」よりお申込みを行って下さい。https://app.payvent.net/embedded_forms/show/66c55705aa753a47ee7dd25a

※キャンセルにつきましては、現地参加・オンライン参加ともに12月12日12時迄に学会事務局にメールにて直接ご連絡ください。それ以降のキャンセルについてはお受けできかねます。
キャンセルに伴う返金方法、手数料はお支払い方法により異なります。クレジットカードの場合はPayvent手数料6%、銀行振込の場合は6%のPayvent手数料と330円の振込手数料がかかります。(Payventヘルプページ ①クレジットカードの場合の返金手続きの流れ ②銀行振込ご利用の場合の返金手続きの流れ
※会期前日(12月18日)までのお支払いをお願いします。これに間に合わない場合は、事務局までご相談下さい。

現地参加者への注意事項:
① 準備や昼食等の手配の都合、現地参加の方は12月12日 12時迄のお申し込みをお願いします。
②会場は化学会館 5階会議室です。[アクセスはこちら] 開場は9時15分(予定)です。受付にてお名前を伝えて下さい。
③会期初日夕刻の懇親会は無料、2日間のランチミーティング時の昼食代(お弁当)は参加費に含みます。
④12/19-20の講義動画をオンデマンドとして1カ月程度公開します。オンデマンド配信のURLは、参加者の皆様に会期後にご連絡致します。

オンライン(ライブ配信)参加者への注意事項:
①12月16日 12時迄のお申し込みをお願いします。
②Web会議サービスZoomを使用します。(参加者の皆様の映像は共有されません。)
③ 参加者の皆様には、接続先の情報を前日までにメールにて案内します。記載されたURLをクリックしてご参加下さい。Zoomの接続テストサイトにて、事前に動作確認をいただけると安心です。
④ 当日は参加者の方のお名前を確認いたします。Zoomでの参加者名は、「氏名+ご所属名」として下さい。お申し込みの「氏名」とZoomでの「氏名」は必ず同じ設定にして下さい。セキュリティ上、一致しない方にはご参加いただけない場合がございますのでご了承下さい。※接続の問題等で視聴できない場合のご返金はできません。
⑤ ライブ配信の講義を視聴される場合は、講師に質問することができます。
⑥ 12/19-20のライブ配信の講義の動画をオンデマンドとして1カ月程度公開します。オンデマンド配信のURLは、参加者の皆様に会期後にご連絡致します。

【禁止事項】本講座は、申込者本人のみの参加、オンデマンド視聴に限らせていただきます。録画・録音は固く禁じます。また講義資料は申込者本人の使用に限り、再配布等は固く禁じます。

プログラム

12月19日(木) 9時25分~16時55分 ※終了後現地参加の方のみ懇親会

09:25-09:30 開始前の案内

09:30-09:40 研修の開始にあたり    藤岡 洋(東大生研)

09:40-10:10 物性化学の全体像と基礎 錦谷禎範(早大ナノ・ライフ創新研究機構、福島国際研究教育機構(F-REI))

近年、新素材の創製により、⾶躍的な性能を有する⾰新的デバイスが開発されている。⼀例としては、有機 EL、有機トランジスタ、有機太陽電池に代表される有機デバイスがある。これらのデバイス開発の基盤サイエンスは、化学的視点に基づいた物性化学である。すなわち、従来は材料のバルクの電⼦状態を考えてデバイス開発が⾏われてきたが、最近は材料を構成する化学結合の視点から開発が進められている。本講義では 物性化学の全体像と基礎を説明した後、それに基づいて筆者が⾏った有機デバイスの開発状況を報告する。

10:20-11:50 デバイスの物理 斎木敏治(慶大理工)

電⼦部品・材料の物性を理解するためには固体物理に関する知識が⽋かせない。しかしながら現在の⼤学・⼤学院における授業のカリキュラムでは固体物理は系統的に教えられておらず、多くの化学系技術者は会社に⼊ってから⾃分で⾃⼰流に勉強するといった状況にある。本講義では半導体を題材として、固体物理を化学者がわかりやすい⾔葉で基礎から詳説する。

11:50-12:50 現地参加者ランチミーティング、オンライン(ライブ配信)参加者休憩

12:50-14:05 ペロブスカイト太陽電池の基礎 池上和志(桐蔭横浜大)

ペロブスカイト太陽電池は、簡便な製造手法で極めて高い変換効率が達成可能であり、軽量・低コスト化など従来のデバイスにはない利点を有する。本講義では、より優れた電気的・光学的特性を持つペロブスカイト太陽電池を開発する観点から、それらのデバイスの基礎的な動作原理と材料設計の指針などについて解説する。

14:15-15:30 マイクロLEDディスプレーの基礎 藤岡洋(東大生研)

マイクロLEDは次世代のディスプレー用素子として大きな注目を集めている。今後、低コストの製造プロセスが開発されれば広く普及する可能性がある。本講義ではマイクロLEDの動作原理をpn接合から平易に解説し、その素子特性の特徴を説明する。さらに、現状の製造プロセスの問題点やその克服方法を材料化学の観点から論じる。

15:40-16:55  車載エレクトロニクスの基礎 加地徹(名大未来材料システム研)

現在、自動車には多種多様なエレクトロニクス素子が使われており、今後その重要性は益々高まっていくと考えられている。本講義では、先ず、どの様なエレクトロニクス素子が自動車に使われているかを説明し、その基本的機能について学習する。さらに、最近注目されている新材料を使ったパワーエレクトロニクスを取り上げ、そのプロセスから応用まで平易に解説する。

17:00-18:00  現地参加者懇親会

12月20日(金) 9時15分~17時00分 

09:15-10:30 有機電子素子の基礎 福田憲二郎(理研)

エレクトロニクスに機械的可撓(かとう)性や伸縮性を実現するための技術トレンドであるフレキシブルエレクトロニクス、ストレッチャブルエレクトロニクスを実現するための技術チャレンジを進めている。応用としては、電子皮膚として大面積センサを貼り付けたり、服、座席、ハンドル、シートベルトなど人と接する部位に各種センサを導入することで、人の状態などをモニタすることを目指している。

10:40-11:55 光電子材料の基礎 杉山正和(東大先端研)

発光ダイオードや太陽電池などの光を扱うデバイスには,直接遷移のIII-V 族化合物半導体が適している。 この材料系は、(Al, Ga, In)と(N, As, P)の元素組成によってバンドギャップを連続的に変化させることができ、異なる組成の結晶からナノサイズの層構造を巧みに結晶成長することで量子井戸などの光デバイスに適した機能構造を作製できる。このような化合物半導体の基礎と、光デバイスに用いられる結晶層構造について平易に解説する。

11:55-12:45 現地参加者ランチミーティング、オンライン(ライブ配信)参加者休憩

12:45-14:00 半導体素子・プロセス工学 霜垣幸浩(東大院工)

半導体集積回路(ULSI)の基本構成要素であるトランジスタの構造と動作特性、論理演算回路基本構成などについて説明する。また、各種メモリデバイスの構造と動作原理について解説する。これらの素子を作製するプロセスフローについて説明するとともに、高集積化・微細化に伴う材料・プロセスの課題と対策について述べる。特に最先端半導体を実現するために不可欠となっている原子層成長(ALD)プロセスについて基礎から応用までを概説する。

14:10-15:25 波動光学の基礎とその応用 岩本敏(東大生研)

本講義では、光の波動的性質と関連する諸現象について学ぶ。具体的には、反射や屈折について波動光学の⽴場から復習するとともに、光の偏光や、光の波動的性質の代表格である⼲渉と回折などについて学ぶ。同時に、これらの現象が各種計測技術や機器にどのように応⽤されているかを紹介する。また、フォトニック結晶などの⼈⼯光学材料についても触れる予定である。

15:35-16:50 有機発光デバイスの基礎 安達千波矢(九大OPERA)
(※講師スケジュールの都合、本講義のみ化学会館からではなく、遠隔地よりオンラインで講義します。現地受講者の皆様は講義風景をスクリーンへ投影しますので、その他講義と同様に化学会館から聴講していただく予定です。)

OLED(有機EL)の発光分子は、蛍光、リン光、熱活性化遅延蛍光(TADF)と進展してきた。本講演では光励起下及び電流励起下での励起⼦⽣成、エネルギー移動、放射失活までの励起⼦ダイナミクスを中心に、発光分子に係わる精密なCT状態制御がデバイス特性に深く関与していることをお話致します。

16:50-17:00 まとめ  藤岡洋(東大生研)

会期 2024年12月19日(木)・20日(金)
行事名 化学技術基礎講座2024 電子部品・材料の物性化学 ー最先端産業を支える電子・光学材料開発に必須の基礎をマスターしようー(ハイブリッド開催)
会場 化学会館5階会議室(東京都千代田区神田駿河台1-5)もしくはオンライン(ライブ配信)
連絡先 日本化学会企画部 担当:矢部
E-mail: sangaku@chemistry.or.jp