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【開催報告】企業現場見学会2022:三菱ケミカル(株) Science & Innovation Center見学

2022年11月25日

日本化学会産学交流委員会人材交流小委員会主催の企業現場見学会が11月11日、三菱ケミカル(株) Science & Innovation Center見学(神奈川県横浜市)にて開催された。

企業現場見学会は、日本を支える重要な産業である化学産業の現場である工場や研究所を見学してもらい、さらには現場で企業の方から話を聞くことにより、化学分野の研究者、技術者を志す学生に将来の指針を考える一助として欲しいという思いから企画されたもの。今年度は5社にご協力いただいている。

三菱ケミカル(株)の現場見学会では、20名の参加者が2022年10月にオープンしたScience & Innovation Center(横浜市青葉区、以下「SIC」と省略)を訪問し、三菱ケミカルの研究開発の場を見学した。

まず、全体で会社および研究開発組織についての紹介を行い、その後10名ずつに分かれ、それぞれ施設・設備の見学を実施した。見学は、実際に研究員が普段使用しているラボと、カフェに併設されている図書エリアを訪れる前半パートと、新たにオープンしたSICの注目エリア、"KAITEKI Palette"を訪れる後半パートの2部構成とした。"KAITEKI Palette"はイノベーションを創出するきっかけの場となるよう、単なる展示場ではなく、双方向的なコミュニケーションの場としてデザインされた空間である。参加者には、シアター視聴に加え、実際の展示に触れていただき、社員との対話を通して三菱ケミカルの様々な技術を体感いただいた。
見学会の後は、多様なバックグラウンドを持つ若手研究員7名との座談会の場を設けた。座談会では、研究員による簡単な業務紹介の後、小テーブルに分かれて参加者と社員を分散させる形式で行い、各参加者は少なくとも5名以上の社員と話せるようにタイムテーブルを組んで実施した。会場は大いに盛り上がり、研究所の雰囲気や普段の研究活動などについて理解を深めていただけた。

参加した学生からは、『ラボ見学では、自身が普段使用している分析装置が企業でも多く用いられているとわかり、嬉しくなった。』、『KAITEKI Paletteを見学して、企業での素材開発は社会に役立つことをイメージでき、楽しそうだと感じ、とてもワクワクした。』、『地域社会と協力して社会課題に取り組んでいこうとしていることは、他の企業の研究所とは異なると感じた。』、『社員の方との懇談会で、各個人がある程度の自由度や裁量を持って研究を進めているという話を聞けて参考になった。』、『現在の学びが、就職後も直接活かせることもあるとわかり、今後の研究活動のモチベーションが上がった』といったコメントが寄せられた。


当日のプログラムはこちら

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Science & Innovation Center内KAITEKI Paletteの見学風景

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座談会風景

3.jpgScience & Innovation Centerでの集合写真