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【お知らせ】高等学校化学教育カリキュラムに関する提言について

2021年8月10日

公益社団法人日本化学会 教育・普及部門 学校教育委員会

 日本化学会 教育・普及部門 学校教育委員会は以下の通り提言をまとめましたので、お知らせいたします。詳細は文末PDFからご覧ください。

(趣旨)

日本の教育は定期的に学習内容等を見直し,約10年ごと学習指導要領を変え,教科書の改訂を行ってきた。その内容は,扱う内容そのものというより,科目の名称変更,標準配当時間の変更,学習項目の順番の入れ替えなどが主である。そのため,教員や生徒は,新しくなった教科書に振り回され,学問体系から見ると,筋の通った合理的な教科教育がなされていない可能性が否めない。このもっとも大きな原因は,教科書にあり,教科書のページ数や内容に制限が加えられているため,必ずしも生徒が理解しやすい内容を十分に記載できていない可能性がこれまでも指摘されている。

そこで,さまざまな制約がある学習指導要領の必要性も十分理解した上で,公益社団法人日本化学会として,日本の高校生に必要な化学リテラシーに関して,制約のない理想的な教育課程を提案する必要がある。日本の高等学校の教科「理科」の中の科目「化学」では,「高校の化学はこう教えて欲しい!」という願いと想いを込め,どのような項目や内容をどのような順番で学習するのが望ましいか,高等学校の化学教育の理想的な教育課程(シラバス)を検討した。なお,本教育課程の検討に際して,2つの視点,高等学校の化学教育が国際的にも通用するものとする視点,その後の大学教育とりわけ理系に進む生徒にとってスムーズに繋げるものとする視点を重視した。

 ※化学の学習を高等学校で終える生徒には,必ずしも必要としない内容は,一部選択(*表記)とすることも含まれている。

提言詳細はこちらから

公益社団法人日本化学会 教育・普及部門 学校教育委員会
化学教育カリキュラム構築小委員会委員 (〇委員長)

 ※飯田 寛志(静岡県総合教育センター)
 ※今井 泉 (東邦大学)
 岩藤 英司(東京学芸大学附属高等学校)
 〇柄山 正樹(東洋大学)
 後藤 顕一(東洋大学)
 ※鮫島 朋美(東京学芸大学附属国際中等教育学校)
 下井 守(東京大学名誉教授)
 杉村 秀幸(青山学院大学)
 中込 真(和洋九段中学校高等学校)
 松原 静郎(桐蔭橫浜大学名誉教授)
 渡辺 正(東京理科大学)
 ※渡部 智博(立教新座中学校・高等学校)

化学教育カリキュラム構築小委員会は下記の主旨により,2011年6月に発足し,
2020年より新メンバー(印)が加わりまとめた。