2021年4月1日
公益社団法人日本化学会
同 会務部門会議
令和2 (2020) 年4月に逝去された日本化学会名誉会員・長倉三郎先生は,自らのご研究に邁進されるとともに,早くから,独創性と独自性を特に重視して後進の育成にも尽くしてこられました。このような先生のご遺志により,このたびご遺族から,日本および世界の化学の発展と後進の化学者の育成のために,公益社団法人日本化学会に多額のご寄付をいただくことになりました。
本会では,運営会議ならびに会務部門会議において準備委員会を設けて慎重に審議し,理事会での決定を経て,このご厚意をありがたくお受けし,長倉先生のご遺志を将来にわたって長く達成するために,ご寄付を本会の「長倉三郎賞事業積立資産」とし,これに基づき,本年度〔令和3(2021)年度〕から新たに「長倉三郎賞」を設立することにいたしました。
「長倉三郎賞」を新設するにあたり,日本化学会理事会において,本会の定款に基づき,表彰規程を改定し,また新たに「長倉三郎賞選考規則」および関連規程を制定して,同賞の運営と受賞者の選考にあたることといたしました。
以下に,「長倉三郎賞」の詳細について会員各位にご案内申し上げます。 これらに示されていますように,「長倉三郎賞」は,研究・開発における業績の独創性と独自性を特に重視して未来の化学を担う将来性のある受賞者に授与する点,多様性に着目して幅広い候補者から受賞者を選考する点,使途を制限しない比較的高額の副賞を個人に授与する点,等においてこれまでの日本化学会各賞とは一線を画した新しい賞であり,次世代の優れた化学者を育成し,化学と日本化学会のさらなる発展に大きく寄与すると期待しております。
以 上