2026年4月16日
中高生会員小委員会の新企画として,「実験教室:目で見て決める酸化還元反応の向き」を,2026年3月23 日に,早稲田大学西早稲田キャンパスにて開催しました。本企画で実施した実験は,2024年国際化学オリンピックの準備問題を基に作成したものです。準備問題とは,本試験に先立ち開催国が公開する課題で,各国代表選手が事前トレーニングとして取り組むものです。
本実験では,スクリュー管に入った,それぞれ異なる物質を溶かした7種類の水溶液が配布されます。各管の中身は,あらかじめわかっています。参加者は2種類の水溶液を混合し,その反応の様子を観察しながら反応を推定し,どちらがより強い酸化力を持つかを判断します。この操作を繰り返し行い,7種類の水溶液を酸化力の強い順に並べることが本実験のタスクです。
今回の参加者は,中学生1名,高校生2名の計3名でした。中学生と高校生では化学に関する知識や理解度に大きな差があるため,講師が中学生を担当し,ティーチング・アシスタントが高校生を指導する形を取りました。また,使用するテキストについても,中学生用と高校生用で内容を変更し,それぞれの理解度に応じた構成としました。これにより,参加者全員が無理なく実験に取り組める環境を整えました。
まず,実験に先立ち講師による酸化還元反応に関する講義を行いました。中学生は電子の授受については未習であるため,講師が個別に補足説明を行いながら進めました。実験中,講師およびティーチング・アシスタントが丁寧に指導を行うことで,全員実験時間内(約2時間)に正解へとたどり着くことができました。実験終了後には,講師から実験の解説が行われ,反応について理解を深めました。
中高生会員の皆さんが,目を輝かせながら実験に真剣に取り組んでいる姿が非常に印象的でした。本企画で得られた経験を活かし,今後も中高生会員の皆様がワクワクしながら学び,挑戦できる企画を開催していきたいと考えています。
(菅原 義之 早稲田大学 教授,廣井 卓思 早稲田大学 准教授)
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