2024年8月6日
日本化学会 環境・安全推進委員会主催の「化学安全スクーリング2024 ―化学実験室における安全管理指導者の養成―(労働安全衛生規則 化学物質管理者(大学や試験研究機関等)の講習に最適)」が8月5日、6日(木)の二日間、東京都千代田区神田駿河台の化学会館で開催された。
化学安全スクーリングは、化学のみならず広く科学分野で化学実験をおこなう大学、研究機関、企業研究所等の研究チーム指導者および環境安全管理担当者、化学物質を取り扱うすべての研究者・技術者・学生を対象として化学実験に関わる安全と衛生に関して総合的に学ぶ講習会です。
2023年度から内容を更新し、化学物質が有する3つのハザード(フィジカルハザード、健康影響、環境影響)およびリスクアセスメント・マネジメントの解説をより充実させるとともに、労働安全衛生規則の改正に伴い化学物質管理者(安衛則12条の5)の選任が必要となりますが、本講習は大学や試験研究機関など(リスクアセスメント対象物の製造事業場以外の事業場)の化学物質管理者が受講することが望ましい内容*を含むとともに、より分かりやすく解説する講習として実施しました。
*厚生労働省労働基準局長通達(令和4年9月7日付け基発0907第1号)
参加者からは「学内の安全衛生教育の教材として活用させていただきます」、「職場の教諭内で共有。特に薬品部分の管理要綱の見直し、かつ生徒への実験室のマナー指導、実験計画等の作成に生かす」、「安全確保の重要性が、より一層理解でした。今後も具体的事例を写真、動画込みで紹介いただきたい。」、「大学や事業所の管理者、管理職向けとはありましたが、実習助手としても実のある内容で助かりました。特に、手段が目的化したときの集団のリスク、心理学的アプローチの部分は中学生や高校生に直接対応する一般の教員にとっても実のある研修だったと思います。」といったコメントが寄せられた。
なお、化学安全スクーリングは来年も夏の実施を予定しております。
当日のプログラムはこちら。