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IYC 2011(世界化学年)の女性化学賞に相馬芳枝氏の受賞が決定 ~2011 IUPAC Distinguished Women in Chemistry/Chemical Engineering~

公益社団法人 日本化学会 男女共同参画推進委員会

国連は、キュリー夫人のノーベル化学賞受賞およびIUPACの前身の設立から100年目にあたる2011年を世界化学年(International Year of Chemistry: IYC 2011)と定めました。 IYC2011およびIUPACは2011年に世界で優れた業績をあげた女性化学者を顕彰する賞を設け、23名を表彰しました。アジアからは2名で本会から推薦された相馬氏が見事受賞されました。

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相馬 芳枝 氏  (神戸大学特別顧問)
[略歴]  1965年神戸大学卒業。同年、大阪工業技術試験所(現産業技術総合研究所)入所。1977年工学博士(京都大学)。 1978年、カリフォルニア大学アーバインにて博士研究員。1993年、フランスCNRS客員教授。 1997年、神戸大学教授併任。  2007年、神戸大学特別顧問。日本化学会理事(2001-2003)。
[主な業績]  1、銅、銀カルボニル触媒の発見と第三級カルボン酸の常温常圧合成法の研究。  2、地球の温室効果防止のための二酸化炭素再資源化の研究。
[趣味、その他]  園芸、箏。 2009年にはカーネギーホールで箏の演奏。大阪府在住(夫、娘と)

相馬氏は、産業技術総合研究所 で省エネ的有機合成法、二酸化炭素の再資源化等の研究を続け、猿橋賞(1986年)、有機合成化学協会賞(技術的、1989年)、科学技術庁長官賞(2000年)、日本化学会学術賞(2001年)等を受賞。本会フェロー。 ゴードンコンファレンス、ノーベルシンポジウム等で講演(1991)。 相馬氏は、2002年に本会の男女共同参画推進委員会を立ち上げ、初代委員長を務めた。同時に、理工系の女性研究者比率を増加させるために、応用物理学会、物理学会等と連携して男女共同参画学協会連絡会(加盟学協会68)の発足・運営に貢献し、第3期委員長を務めた。 また、同氏は世界約70カ国から1万名以上が参加する、環太平洋国際化学会議(PACIFICHEM)の2005、2010(ホノルル開催)の二大会において、女性化学者のためのシンポジウムを企画しオーガナイザーを務めた。 さらに、小中高校生の理科離れが深刻になる中、地域活動でも将来の女性科学者を目指す中高生を増やすために「女子中高生のための関西科学塾」を開催している。 これらの活動が世界に認められ本賞の受賞に結びついた。

なお、相馬氏等受賞者は、IYCのホームページで紹介されています。