日本化学会

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Vol.79, No.2 2026年

心地よさをデザインする化学―香りと触感のサイエンス―
化粧品,トイレタリー製品,食品,芳香剤など,我々の暮らしを豊かにする製品において,「香り」や「肌ざわり・使い心地」といった感性的な価値は,機能性と同等,あるいはそれ以上に重要となっている。これらの心地よさは,感覚的な言葉で語られることが多いが,その根底には分子構造と物性,作用メカニズムといった緻密な化学の原理が存在する。
本特集では,嗅覚に訴える『香り』と触覚に訴える『触感』を2本の柱とし,心地よさを化学の力でデザインする「香りと触感のサイエンス」に焦点を当てる。香料分子の設計や悪臭を断つ消臭の化学,脳や受容体レベルでのメカニズム解明といった「香りの科学」,そして,界面科学に加え,摩擦現象や生体模倣センシングから物理的起源に迫る「触感の科学」,さらには,香りと触感のクロスモーダル効果や,感性価値の可視化手法まで,多角的な視点から最新の研究動向を紹介する。化学がもたらす感性価値創造の奥深さと面白さを,第一線の研究者・技術者の方々に解説いただく。

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